「高市さんと、神谷宗幣や藤田文武をつないでくれと言われ…」 藤田氏の“師匠”が明かす自維連立の知られざるウラ話

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【全2回(前編/後編)の前編】

 高市早苗首相(64)率いる自民党と連立政権を発足させた日本維新の会。そのトップたる藤田文武共同代表(44)には、かねて“人生の師”として名前を挙げる人物がいる。保守派政治家に影響力を持つ林英臣氏(68)が、連立の知られざる舞台ウラを明かした。

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 与党としての船出早々、“公設秘書への公金還流”疑惑が「しんぶん赤旗」に報じられた藤田共同代表。今月4日には釈明会見に追い込まれたが、政権の座に就いたことで、その存在感は日に日に増している。

 そんな彼が師と仰ぐのが、林氏。かの松下政経塾の1期生として、政界では知られた存在である。

「900人以上の応募者から1期生に選ばれたのは23人。学歴エリートが居並ぶ中、鍼灸の専門学校出身で東洋思想に傾倒する林さんは、異色の存在でした」

 とは、『松下政経塾とは何か』の著者でジャーナリストの出井康博氏。著名な1期生には自民党の逢沢一郎代議士、立憲民主党の野田佳彦代表などがいる。

落選して“すみません”と号泣

「林さんは政経塾に入る前に、ヨガ道場に1年住み込んでいたこともある。インタビューした際には、松下政経塾について“物足りなかった”と言っていました。鍼灸院を辞めてからは講演業に精を出す一方、自身で『林英臣政経塾』を創設し、“弟子から総理を出す”という目標を掲げて、後進の育成に励んでいます」(出井氏)

 藤田氏も、林氏の門下生だった。

「12年前、藤田は林塾の関西講座に入ってくれたんです。当時から彼はイケメンで、受講態度も熱心でした」

 そう振り返るのは、林氏その人である。

「彼はもともと国政の政治家を目指していました。世界の動き、文明論、日本の歴史など、塾の内容を丸飲みして、自分の志にしてくれたと私は理解しています。2017年の衆院選に出馬して初の国政選挙に挑む前には、月に3回ぐらい私の講義を聞きにきてくれました」(林氏。以下同)

 この選挙で落選した藤田氏は、

「私に電話をかけてきて“先生、すみませんでした”と号泣していました。誰かに気持ちをぶつけたかったのでしょうね」

 最近でも藤田氏へのアドバイスは続けており、

「維新が支持率に伸び悩み、国会議員や地方議員の仲間も次々と離党する事態に陥っていた時期がありました。このときには“かえって党がスリムになって動かしやすいはず”“雨降って地固まる。むしろこれをチャンスにしなさい”と助言していました」

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