「バンド活動しながらヘラヘラ生活できると…」 高市早苗氏が政治家を志す前夜の素顔 「保守的なイメージはなかった」

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「“実務的で強気な外交”に変わる」

 それゆえ、

「高市外交は、石破政権のような“手もみの外交”から“実務的で強気な外交”に変わると思います。中国の習近平国家主席と会っても“尖閣は日本の領土です”“日本の台湾政策はこうです”と、実務的にしっかり説明できると思います」

 と、中西氏は語る。

「しかも、安倍元首相の時代と違い、今は米中関係が極度に悪化しており、高市さんは有利な立場にある。もちろん、彼女は中国とけんかをする必要はありません。が、日本が言いたいことは実務的なレベルで全部言ってしまうべきです。そうすれば中国側は高市政権が非常に強い立場だということを理解します」

 保守的な理念を持つ現実主義者。そんな彼女の「原点」はどこにあるのか。

「いつの間にか気付いたら“保守”の代表みたいに……」

 高市氏は1961年3月7日生まれ、奈良県出身。

〈父はメーカー勤務、母は奈良県警勤務という、ごく平凡な共働き家庭で育った〉(自著『美しく、強く、成長する国へ。私の「日本経済強靭化計画」』より)

 橿原市立畝傍(うねび)中学、奈良県立畝傍高校を経て神戸大学経営学部経営学科に進学。大学卒業後、松下政経塾に5期生として入塾している。

 松下政経塾3期生で桜美林大学大学院教授の小沢一彦氏が述懐する。

「私、昔ナナハンのバイク乗ってたんや、バンドもやってたんやでと奈良弁で言ったり、松下政経塾の近くの湘南海岸をドライブしたり、イタリアンレストランに行ったり……。要するに普通の20代の女性という印象でした。それがいつの間にか気付いたら“保守”の代表みたいに言われていてビックリしています」

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