無抵抗の被害者をアルミパイプでメッタ打ち、堤防から蹴り落とし…史上最凶の「少年3人」に死刑判決 「大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人」の一部始終

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7時間にわたる暴行

 この大阪事件をきっかけに、彼らの暴走には歯止めがなくなる。

 8日後には、仲間の一人、山田克人(22=仮名=)さんに激しいリンチを加え、殺害。これまた筆舌に尽くしがたい凄惨なものだった。

 仲間の家で酒盛りやシンナーを吸っている内に、些細なことで山田さんへのリンチが始まり、拳(こぶし)はもちろん、ビール瓶、ウイスキー瓶などで激しく殴打。頭部の傷口をフォークで突き刺し、シンナーや醤油をかけて反応を見るという残忍なリンチが続く。ぐったりした山田さんは木曽川堤防まで連れていかれ、今度はカーボン製パイプでメッタ打ち。さらに山田さんの脇腹や首筋にシンナーの入った袋を置き、ライターで点火して焼くということまで行っている。

 暴行は実に7時間にわたった。最後に山田さんは堤防の上から蹴り落とされ、さらに両手足を引きずって河川敷の雑木林に遺棄されたのである。

 山田さんの遺体も、発見された時は、僅か12.5キロしかないという無残な姿だった。のちに証人として出廷した仲間の女性は泣き崩れ、

「あんたら、人を殺したのよ。その自覚があるの!?」

 と、証言台で叫んだほどだった。

人間の所業とは思えない

 その翌日、愛知県稲沢市内のボウリング場で因縁をつけられ、拉致された後、3時間にわたるリンチを受けて殺された川崎武夫(19=仮名=)さんと林田光輝(20=仮名=)さんのケースも、この上なく残酷なものだった。

 ボウリング場で目が合った川崎さんに、

「おまえ、誰にメンチ切ってんねん」

 と因縁をつけ、川崎さんと林田さんともう一人を車に乗せ、以後、財布を巻きあげた上に、仲間の女の子の一人が、

「死んじゃうで、止めやぁ」

 と泣き叫び、制止するのも聞かず、執拗で徹底的なリンチを加えるのだ。

「車内でボコボコに殴り、長良川の堤防に連れだすとアルミ製パイプでメッタ打ちしたんです。命乞いされても構わず殴り、川崎さんが逃げだそうとしたことで足の大腿骨を折って逃亡を不可能にし、さらに全身をアルミパイプで打ち続けている。二人は全身を骨折し、大量出血して死に至る。木曽川事件の山田さん同様、ぐったりした後も煙草の火を押しつけられ、だめ押しされるかのように、更に暴行を加えられています。二人を遺棄して立ち去った後も、“ツルハシでトドメをさしておけばよかった”とUターンして再度、確認に戻る様子などは、とても人間の所業とは思えませんでした」(司法記者)

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