人気シリーズ「緊急取調室」が完結へ…“クセ強キャラ”が抜群にハマる「天海祐希」の気になる今後

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シリーズは大団円となりそうだが…

 そんな人気シリーズは、米倉涼子(50)主演で、やはり同局の人気シリーズだった「ドクターX~外科医・大門未知子~」同様、劇場版で完結編を迎えることになったのだが、完結編公開にこぎ着けるまでは難題続きだった。

「当初はドラマ版前作放送後の22年に公開予定でした。被疑者は首相という設定で、“最強の敵”と真壁がどう対峙するかが見どころとPRされていました。ところが、同年7月に安倍晋三首相(当時)の銃撃事件が発生。社会情勢や世論に配慮して、公開が23年6月16日に延期になりました。1年越しの公開に向け、順調にPR活動が進んでいた23年5月、首相役だった歌舞伎俳優・市川猿之助さん(49)が自殺幇助の疑いで逮捕・起訴されたため、またまた公開が延期に。昨年6月、ようやく猿之助さんの代役に石丸幹二さん(60)を立てて撮り直すことが発表され、今年の8月に公開日が決定。今度は何事もなく公開されることを祈っていますが、もっと前に公開されていたら、ドラマ版を放送しないままで劇場版で完結していたでしょう。公開延期のおかげで、キャストやシリーズのファンにとってはいい形になったのではないでしょうか」(配給元の東宝関係者)

 昨年12月公開の「ドクターX」の劇場版「劇場版ドクターX FINAL」は興行収入32.5億円のヒットを記録。ドラマ版の直近放送は21年10月期で、そこから3年経っての公開だった。今回の「キントリ」劇場版は、公開前日にドラマ版が最終回を迎えることになりそうなので、「ドクターX」以上の興収が期待できそうだという。

 天海は見事に「キントリ」の“有終の美”を飾ることができそうだが、気になるのは、その後の女優としての選択肢だ。

「95年12月に宝塚を退団した天海さんは、中身があまりにも“男前”のため、当初は『石原軍団』として知られていた故・渡哲也さんが率いる石原プロモーション入りを切望していましたが、男性俳優中心とあって断られてしまいます。最初の所属事務所ではなかなか芽が出ませんでした。当時は、『長身の女優は大成しない』というのが業界の通説。171センチの天海さんもそのまま失速すると思われましたが、03年から現在の所属事務所である研音に所属。ブッキング力があるので、主演をこなすようになると、いずれもなかなか“クセ強”の役に長身がハマり、ブレークを果たすのです」(放送担当記者)

 まず、04年4月期のフジテレビ系「離婚弁護士」で、家事事件(離婚、相続など)や一般民事事件などの畑違いの案件を扱ううちに、弁護士という職業を見つめ直していく主人公・間宮貴子役を演じ、全11話の平均世帯視聴率は13.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を記録。05年4月期のシリーズ続編も全11話の平均が13.2%だった。

 05年は女優としての“当たり年”に。強権的な態度でクラスを支配する教師・阿久津真矢(天海)と小学校6年生の児童たちとの、1年間にわたる闘いを描いた学園ドラマ「女王の教室」は全11話の平均が17.3%を記録。「ギャラクシー賞」「ザテレビジョンドラマアカデミー賞」などドラマ関係の各賞を受賞し、13年には韓国でもリメイクされた。

「あの役をできるのは、芸能界広しといえども天海さんしかいなかったでしょう。本編のあまりにも過激な内容からスポンサー各社に苦情が寄せられたことを受け、提供クレジットの表示を自粛する動きが出てしまったほどでした。コンプラでガチガチの令和のテレビ界では、企画すら通らないヤバ過ぎるドラマでした」(同前)

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