「ベトちゃんドクちゃん」15時間に及ぶ分離手術 参加した日本人医師の証言「2人ともこの世を去るのではないかと思うほど困難な手術だった」
日本で大規模な支援運動
ベトナム戦争での枯葉剤散布は、実験を含めると昭和36(1961)年8月から始まった。米軍による散布だが、昭和46(1971)年以降は当時のベトナム共和国(南ベトナム)軍が行っている。強い毒性を持つ枯葉剤は、散布地域の住民を中心に現われた多大な健康被害の原因とされた。
昭和56(1981)年2月25日、結合双生児のベトちゃんドクちゃんはかつて枯葉剤が散布されたコントゥム省サタイで生まれた。やがて日本で支援運動が起こり、昭和61(1986)年にはベトちゃんが急性脳症を起こしたため来日して治療を受ける。...

