全力で、汗をかくアイドル「timelesz」の冠番組に熱視線 「タイムレスマン」総合演出がメンバーに伝えた「8人の魅力を最大限に引き出す」アドバイス

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 timeleszの地上波初バラエティ番組「タイムレスマン」(フジテレビほか/毎週火曜24時15分~24時45分)が絶好調だ。

 今年4月に放送が開始されるや、深夜帯にもかかわらず大きな反響を獲得。5月18日放送回では、深夜バラエティ番組としては異例とも言える、見逃し配信が1週間で159万再生を記録した(※配信数はTVer DATA MARKETINGにて算出。TVer・FODの合計値)。その勢いのまま、9月27日には、ゴールデンタイム枠の「土曜プレミアム」(土曜21時00分~23時10分)で初のスペシャル番組を届けるという。

 番組開始からわずか5カ月。躍進の裏側を、同番組の企画・プロデュースを務める蜜谷浩弥氏と、演出を担当する当麻晋三氏に伺った。【我妻弘崇/フリーライター】

「タイプロ」放映中に始動

「タイムレスマン」は、「とにかく何事にも全力で、汗をかく!」を合言葉に、timeleszのメンバーである佐藤勝利、菊池風磨、松島聡、寺西拓人、原嘉孝、橋本将生、猪俣周杜、篠塚大輝のメンバー8人が全員一丸となりながらも、それぞれの個性を輝かせるバラエティ番組だ。

「『タイムレスマン』の企画は、Netflixで配信されているtimeleszの新メンバーオーディション番組『timelesz project -AUDITION-』(通称『タイプロ』)が行われている最中に動き出しました。その段階では、 新しいメンバーが誰になるのか分からないため、誰に番組の演出を任せるべきか、とても考慮しました」

 そう話すのは、「タイムレスマン」の企画・プロデュースを担う蜜谷浩弥氏。

 同氏は、「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」で企画・チーフプロデューサーを務めるなど、timeleszの菊池風磨の卓越した‟バラエティ力”を間近で見てきた人物でもある。「新メンバーオーディションを経て、timeleszはさらにすごいグループになる」と確信すると、局に彼らの新番組企画を打診。しばらくして、timeleszの冠番組制作が決定したという。

 ただし、蜜谷氏が話すように、この時点では、新メンバーが何人になるのか、誰になるのか分からない。「タイプロ」の5次審査に残った候補生は12人、最終審査でさえ8人である。普通、バラエティ番組は主格となる出演者が決定したうえで企画が練られていく。しかし、timeleszがどう変化するのか分からないため、あらゆるケースを想定して、新番組の骨子を決めていく必要があったと蜜谷氏は語る。

「後輩を育てるという意味を含めて、timeleszのメンバーと年齢が近いディレクターに演出を任せることも考えました。ですが、メンバーの個性を引き出しながら、各メンバーのテンションや魅力を押し上げていかなければいけないと考えたとき、若手では荷が重いかもしれないと思いました」(蜜谷氏)

 輪をかけて、timeleszの冠番組である。timeleszが主役ということに鑑みれば、彼らが前のめりになれる番組が望ましい。

「例えば『ドッキリGP』は、こちらが用意したものに演者が引っかかるという構図です。しかし、『タイムレスマン』はtimeleszの冠番組ですから、彼らが主役。そのため、万が一、彼らが望まない方向に向かっているときは、柔軟に『では、こういう方向ならどうです?』と対応できる、豊富なキャリアのあるディレクターがいいと思ったんですね」(蜜谷氏)

 白羽の矢が立ったのが、20年を超えるキャリアを持つ当麻晋三チーフディレクターだった。蜜谷氏とは同期入社で、バラエティ番組を作りたくてフジテレビに入社した、生粋のバラエティ畑のテレビマンである。

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