ド派手な会場に「トランプ大統領の次男」の姿が! 日本の“とある企業”の株主総会に突然現れたワケ

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「メタプラネットは成長して月に行く!」

 9月1日の朝10時、東京・渋谷の1000人以上入るイベントホールで、ある上場企業の臨時株主総会が開かれた。会社の名は「メタプラネット」。パーティーのように派手に飾りつけられた会場では株主にプレゼントが配られ、VRアーティストのパフォーマンスやトークセッション、韓流アイドルのライブまで行われるなど、お祭りのようである。そこに現れたのがエリック・トランプ氏(41)。トランプ米大統領の次男で、同大統領の元妻の息子だ。

「ほかの役員と同じようにエリックさんは野球のユニフォームを着て登場したのですが、最初は誰なのか分かりませんでした。でも、トランプ大統領の息子さんだと紹介を受けると、おおっ!となりました。壇上ではメタプラネットの社長と対談したのですが、“ビットコインは100万ドルまで上がる”“メタプラネットの将来に期待していなければ私はここに座っていません”“メタプラネットは成長して月に行く!”などと手放しの褒めようでした」(出席した株主の一人)

 それにしても、なぜ現役大統領の息子が姿を現すのだろう。そもそも、エリック氏を引っ張り出したメタプラネットとは、どんな会社なのか。

 投資ライターの高城泰氏が解説する。

「関税の引き上げなどで注目を集めているトランプ大統領ですが、彼のファミリーは仮想通貨ビジネスに非常に熱心です。実際にエリック氏が出資するビットコイン関連企業が9月にも上場する予定で、ファミリーが深く関与する仮想通貨『WLFI(ワールド・リバティ・ファイナンシャル)』のトレードが9月1日から取引所で始まっています」

訪日の理由

 そしてメタプラネットはというと、

「同社はもともとビジネスホテルの運営会社。ところが、2022年に投資ファンドが同社を買収し、社長が代わると24年からビットコインを買い始めました」(高城氏)

 言うなればビットコインを買って、その値上がり益で会社を運営してゆくというもの。そんなウマい話があるのかと思ったら、実際にビットコインは暴騰し、3年前は30億円前後だった同社の時価総額が現在約6200億円である。そのメタプラネットの「ストラテジック・ボード・オブ・アドバイザー」にエリック氏が就任したのは今年3月のこと。何だか両者の接点が見えてきた。

「エリック氏が訪日し、同社の株主総会にやって来たのはWLFIをPRするためか、あるいは第二のメタプラネットを探して投資するためではないでしょうか」(同)

「アメリカを再び偉大に」だけでなく、家族もリッチにするのがトランプ大統領の流儀なのだろう。

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