30年「世界遺産になれない」彦根城 本当はアピールすべき“絶対的な価値”とは

国内 社会

  • ブックマーク

暫定リストに載ってすでに30年以上

 彦根城(滋賀県彦根市)を訪れると、公共施設や店舗の前に「彦根城を世界遺産に」と書かれた旗が掲げられ、ポスターが貼られているのをいくつも見かける。世界文化遺産への登録に向け、地元が必死なのが伝わってくる。だが、叶わなかった。8月26日、国の文化審議会の世界文化遺産部会が開催され、2027年に登録をめざす世界文化遺産の候補として、彦根城をユネスコに推薦することを見送ったのである。

 ユネスコの世界遺産委員会に推薦書を提出して審査してもらうためには、事前に「暫定リスト」に記載される必要がある。...

つづきを読む