「メンバーとの年俸交渉もあります」…結成28年、クレイジーケンバンドが今も新作を出し続けられる理由

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楽曲のために自分はなにができるか

 加えてCKBが円滑に機能している理由は、楽曲最優先を徹底していることが大きいという。

「バンドにとって一番大切なのは、事務所の社長でもリーダーでもなく、楽曲です。僕は“楽曲様”と言っていますが、バンドの誰よりも楽曲を崇め奉る。楽曲のために自分はなにができるかを全員が意識しています。そこにブレがない限り、CKB内に大きな問題は起こらないと思っています。メンバー同士、けんかはしますが、仲はいい。ツアーの楽屋ではみんなでずっとしゃべっています。オフには一緒にツーリングに出かけているくらいです」

 CKBはこれからも今のスタイルを続けていく。

「僕の脳内に生まれてきた曲を発表して、ツアーを続けていきます。幸い、レコード会社も新作をつくってくれ、と言ってくれていますから」

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「CKBの音楽のベースはやっぱり哀愁」――。第2回【「曲は暑いほうができる」…クレイジーケンバンド「横山剣」が創作の秘密を語る】では、新作『華麗』やCKBの“本質”について存分に語ってもらう。

神舘和典
1962(昭和37)年東京都生まれ。雑誌および書籍編集者を経てライター。政治・経済からスポーツ、文学まで幅広いジャンルを取材し、経営者やアーティストを中心に数多くのインタビューを手がける。中でも音楽に強く、著書に『不道徳ロック講座』など。

デイリー新潮編集部

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