「1918年の米騒動」と驚くほど似た状況… 当時の大臣も「農政と縁遠く、犯人探しに躍起に」 農家からは「水田が完全に干上がった」と悲鳴

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「農水省はうそを言い続けてきた」

 この事実は国民に対する重大な背任的行為だと指摘するのは、元農水官僚でキヤノングローバル戦略研究所研究主幹の山下一仁氏。

「問題の根本はコメ不足であるにもかかわらず、農水省は“新米が供給されると価格は下がる”とか“流通の目詰まりがある”などとうそを言い続けてきたわけです。背景にはコメの価格を高くする減反政策があるのは明らか。推進してきた農水省は、国民に多くの被害を与えた認識を持っているのでしょうか。それを実行させた農林族議員やJAの責任も追及されてしかるべきですが、彼らの抵抗がある限り、いつまでも石破政権は減反・高米価政策をやめることはできないでしょう」

 かような農政の伏魔殿に切り込まないなら、小泉氏もまた共犯者に違いない。

 前編【5キロ7800円も… 新米価格は「昨年の1.5倍から2倍に」 備蓄米には業者からクレームが殺到 「売り切れないのでキャンセル」「店頭陳列はやめた」】では、新米価格が昨年に比べて高騰しそうな趨勢であること、備蓄米に関して業者からクレームが殺到している事実を報じている。

週刊新潮 2025年9月4日号掲載

特集「新米高騰、凶作危機で露呈した『小泉進次郎農相』の大罪」より

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