保護猫は愛せるけれど「我が子はちょっと…」な45歳夫 妻からの“離婚して”にも驚きの対応

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【前後編の前編/後編を読む】夜の路上で“赤ん坊を抱いたあざだらけの女性”を助けたら…45歳夫が「DV被害妻」と続ける奇妙な関係

「ひとりの人と生涯添い遂げる」ためには何が必要なのだろうか。そもそも「離婚しない」という強靱な意志が大前提なのだろうが、惰性と習慣、倦怠とともに生きていく覚悟も必要なのかもしれない。

「僕はそもそも不本意な結婚をしたのがいけなかったと思っています。しかもその結婚から逃げ出してしまった。家族を作るというのがわからないままに婚姻届なんて出してはいけませんよね」

 津島賢哉さん(45歳・仮名=以下同)は、ずっと自分を責め続けている。これまではそれからも逃げていたが、やはりきちんと決断しなければいけないときはやってくるものだと痛感しているそうだ。

恋人が妊娠「うんざりした」

 最初の結婚は25歳と若かった。相手は学生時代からつきあっていた真知さん。結婚は30歳くらいでしようと話し合っていたが、早く結婚したがった真知さんがあるとき、「避妊方法を変えよう。ピルを飲み始めたから安心して」と言った。

「処方されたピルを見せながら丁寧に説明してくれたので、僕も納得していたんです。でも彼女はピルを一度も服用しなかった。あっさりと妊娠。ピル飲んでたんだよねと言ったら、『飲み忘れた』と。こっそり調べたらピルは手つかずのまま引き出しに入っていました」

 賢哉さんは「正直言ってうんざりした」と本音を洩らした。だが「ひとりで産む」と言い張る彼女を放り出すわけにもいかない。婚姻届を提出したが、一緒に住む気はなかったという。

「僕も若かったんですよね。子どもにあまり関心がなかった。真知は実家に住んでいたし、訪ねると真知の親から『いつになったら一緒に生活するんだ』と責められるし、だんだん足が遠のいていきました。彼女は実の両親に子どものめんどうをみてもらって仕事に復帰したようです」

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