初対面の感想は「あ、選挙ポスターの人だ」 55歳の会社員が衆院議員と結婚することになったワケ

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国政挑戦で遠距離恋愛に

 20年11月、登志浩さんは富山県で社民党から国政に挑むことを決意。富山市と江南市での遠距離恋愛が始まった。後から思えばこの時点で結婚する選択肢もあったが、会社勤めの詠子さんは現状維持を選ぶ。翌年、彼は立民入りして国政進出の機会をうかがい、スキーやドライブの際に自ら運転することの多かった詠子さんが富山まで月に1~2度通う生活がスタートする。

 彼女は「いつまでこういうふうに続けるのかしら」と思うこともあったが、昨年10月の総選挙で登志浩さんが比例復活ながら初当選。22年7月の参院選で供託金を没収されるほどの完敗から劇的な雪辱を果たした。

当選を真っ先に報告

 初当選の翌日、詠子さんの父がその年3度目の入院。「もう出られないだろう」と家族も覚悟を決める中、11月16日に登志浩さんが江南市へ。自身の実家より先に彼女の父の病床を訪れ、「お父さん、国会議員になりました」と議員バッジと当選証書を見せた。「おめでとう」と、か細い声で祝う彼女の父に「詠子さんと一緒になって幸せにしますから」。彼の言葉に安心したのか、彼女の父君は「ありがとう」の言葉を残し、6日後に天国へと旅立った。

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