「岡崎彩咲陽さんと付き合えたのは、母親の金を使ったから」 殺した元恋人を自宅に隠していた「白井秀征被告」の“ボンボン”としての顔【川崎女性死体遺棄事件】

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 神奈川県川崎市で岡崎彩咲陽(あさひ)さん(20)の遺体が発見されてから約3カ月。死体遺棄容疑とストーカー規制法違反容疑で逮捕、起訴されていた白井秀征(ひでゆき)被告(27)は、殺人の容疑で再逮捕され、8月1日に起訴されていた。

 世間を騒然とさせた男は、いかなる道をたどり、凶行に及んだのか――(以下、「週刊新潮」2025年5月15日号をもとに加筆・修正しました)。

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単独犯でない可能性

 岡崎さんの遺体が発見されたのは4月30日。ストーカー規制法違反容疑で白井被告宅を捜索した際、床下の収納スペースにあったボストンバッグの中から一部白骨化した状態で見つかった。昨年12月20日に岡崎さんが避難先の祖母宅からいなくなってから4カ月後だった。

 県警内部では、過去の“ある事件”が話題になっており、犯行は白井被告単独で行われたのではない可能性もあるという。

 捜査の過程に関する詳細は明かせませんが、と、神奈川県警幹部がささやく。

「白井が高校1年生のとき、知人をリンチして大けがを負わせたのです。白井はその知人からバイクを借りて乗り回していた。なかなか返そうとしないので、知人が何度か催促すると、白井がいきなり十数人も仲間を引き連れて知人の元を訪れ、集団でボコボコにし、警察沙汰になったのです」

 このリンチ事件と今回の事件の関係は未詳ながら、

「内部で話題になったのは、“容疑者は一人で悪さをするのではなく徒党を組むタイプ。岡崎さんの事件はすべて容疑者一人でやったのか”といった点です」

「一人では何もできない奴」

 当時の白井被告は、川崎市内の市立小学校と中学校を出て県立高校に入学したばかり。白井被告を古くから知る人物が振り返る。

「基本的に一人では何もできない奴です。高校ぐらいからガラの悪いのとつるんでいましたね。中学までやっていたサッカーをやめて、ラッパーになっていた。地元川崎出身の『BAD HOP』という有名なヒップホップグループに憧れたのでしょう」

 ただし、どこか中途半端に映ったそうで、

「それは、あいつの家が裕福だったからです。母子家庭ではありますが、いつも金を持っていた。兄2人と姉1人の4人きょうだいの末っ子だったからか、母親からは“ヒデくん、ヒデくん”と呼ばれて甘やかされていた。あいつがどんなに悪さをしても母親がとがめることはなかった」(同)

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