「なぜ100%負ける戦争を始めたのか」 石破首相が周囲に明かす“戦争観” 次期総裁レースの舞台裏とは

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「小泉氏自身に宰相の器があるかどうかは別として……」

 ならば、小泉氏はどうか。

「前回、小泉氏は菅氏と森山氏を後ろ盾に支持を広げました。その菅氏、森山氏は共に維新とパイプが太い。先日も森山氏が維新の遠藤敬前国対委員長と会談しています。維新側も有権者からノーを突き付けられた石破首相ではなく、小泉新総裁ならば連立交渉ができる。小泉氏自身に宰相の器があるかどうかは別として……」(前出のデスク)

 今後の山場は参院選総括がまとまり、森山幹事長が進退を明らかにする8月の最終週である。

 両院議員総会開催の署名集めを中心的に行った笹川博義衆議院議員(58)が語る。

「総理は参院選で自公過半数が必達目標と仰っていました。議員の多くは8月の政治日程(8月6日・9日広島・長崎平和式典、15日全国戦没者追悼式、20日~22日アフリカ開発会議)を理解していますが、総理ご自身が出処進退をしっかりお示しになることが大切だと思います。場合によっては、何度でも両院議員総会の開催を求めることになりかねません」

「なぜ100%負ける戦争を始めたのか」

 だが、当の石破首相は戦後80年の節目に「公式談話」に代わる「見解」を発出することに執念を燃やしている。旧安倍派らの反発に配慮して、8月15日の終戦記念日での見解表明こそ見送られたが、降伏文書調印日である9月2日に公表する可能性は残されているという。

 石破首相本人は周囲に、

「歴史認識を変えるとか、そんなことはしません。昭和天皇のご決断がなければ日本国は終わっていたわけで、昭和天皇の戦争責任とかそういう話じゃない。そうじゃなくて、なぜ100%負ける戦争を始めたのか。(この点は)永田町で話し合われたことは一度もない。私はそれが最大の問題だと思っています」

 と、語っている。しかし、その前に不毛な“石破おろし”に自ら終止符を打つべきだと思うのだが。

前編【「しがみついているって見えるらしいけど…」 石破首相がオフレコで放った本音 森山幹事長の去就は?】では、石破首相がオフレコで明かした現在の心境について報じた。

週刊新潮 2025年8月14・21日号掲載

特集「辞めない『石破』のオフレコ肉声とやる気満々『高市』の苦境」より

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