「なぜ100%負ける戦争を始めたのか」 石破首相が周囲に明かす“戦争観” 次期総裁レースの舞台裏とは

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「彼女と組める主要野党は見当たらない」

 片や、日本維新の会は“憲法9条改正・自衛隊明記を目指す”点では、高市氏の政治信条と近いが、

「高市氏は維新に太いパイプを持っていません。結局、彼女と組める主要野党は見当たらないというのが実情です」(前出のデスク)

 そしてこう結論付ける。

「2020年の総裁選で菅義偉副総裁(76)が総理総裁に選出されたケースと同じく、党員投票は行わず議員票と都道府県連代表の票で選ぶ“簡易型総裁選”になった場合、高市氏は強みである党員票を生かせず、万に一つも勝ち目はない。かつ、今回は麻生氏の支援も期待できないので、議員票に加えて党員票で選ぶフルスペックになっても決選に残れるかは微妙です」(同)

野党に目くばせする小林氏

 ほかの総裁選候補の有資格者たちの動きはどうか。

「高市氏と党内の保守票を二分する小林氏は8月2日、ネット番組に出演した際、“穏健な保守、開かれた保守、寛容な保守という立場”と述べて、高市氏と自身の違いを強調し、連立相手の野党に目配せしています。とはいえ、高市氏と一本化しない限り、総裁選で勝てる可能性は低いとみています」(前出のデスク)

 一方、参院選後、茂木敏充幹事長(69)は麻生氏と会談を重ねて党内情勢に関して頻繁に意見交換を行っている。

「茂木氏が麻生氏から支援を取り付けたいのは明白です。茂木氏周辺は、麻生派を糾合して“簡易型総裁選”での勝負に望みを懸けています」(同)

 旧岸田派の林芳正官房長官(64)も出馬に意欲を見せているが、

「同じ旧岸田派の木原誠二選挙対策委員長(55)は前回から小泉氏の支持に回っているなど、旧岸田派はバラバラです」(同)

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