「なぜ100%負ける戦争を始めたのか」 石破首相が周囲に明かす“戦争観” 次期総裁レースの舞台裏とは
「麻生さんへのお礼が足りなかった」
前出のデスクが言う。
「そもそも、高市氏は党内に独自の基盤がなく、議員票では弱い。彼女が昨年の総裁選で決選投票に残れたのは、1回目から麻生太郎最高顧問(84)が高市氏を支持するように派内に号令をかけたからです」
麻生氏が“麻生おろし”の首謀者の一人、石破首相を毛嫌いしているのは周知の事実である。
「昨年、麻生氏は“石破首相誕生”の可能性が見えて、消去法で高市氏の支援を打ち出したに過ぎません。一方、高市氏は麻生氏に縋(すが)る以外に道がないのを弁(わきま)えている。だからこそ彼女は先月23日の時点で麻生氏と国会内で面会し、支持を取り付けようとしたのです。ただし、麻生氏は今のところ総裁選で誰を支持するのか、派閥の会合でも明らかにはしていません」(同)
麻生派の議員が麻生氏の胸の内を代弁する。
「麻生さんは前回の総裁選では、高市さんに相当、力を貸しました。もちろん、彼女も総裁選の後、麻生さんにお礼はしています。が、足りなかった。もっと、頻繁に麻生さんの所に顔を出す必要がありました。すっかり、評価から外れてしまった印象です」
「高市氏ではない候補を念頭に置いての発言」
政治ジャーナリストの青山和弘氏が言う。
「麻生さんは周囲に“高市では党内で多数派を取りづらい”という懸念を漏らしています。また、“次の総裁は野党と連立を組める人間でなければ”とも語っていますが、高市氏ではない候補を念頭に置いての発言でしょう」
先のデスクが補足する。
「高市氏は首相に就任した場合、安倍晋三元首相でも一度しか実現できなかった靖国神社への公式参拝を公言しているほか、憲法9条を改正して自衛隊を国防軍と明記することに意欲を示してきました。一方、選択的夫婦別姓には慎重です。こうした彼女の政治的姿勢は、連合を支持基盤に持つ立憲民主党や国民民主党とは相容れません」
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