「恐竜は良かった」でも「乗れたの2つだけ」計6.5万円のジャングリア沖縄 行くなら「美ら海」より先にすべき

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 事前の期待感の反動か、「ジャングリア沖縄」をめぐっては開業2週間で様々な不満の声が伝えられている。消費経済アナリストの渡辺広明氏はオープン直後に計66,290円をかけて訪問。はたして「行く価値がある」のか、それとも「まだ待った方がいい」のか――リアルな体験をレポートする。(前後編の前編)

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 オープン5日目(7月29日)に、春から予約して楽しみにしていた「ジャングリア沖縄」に行ってきた。

 テレビでの紹介や、著名人・YouTuberらインフルエンサーの感想と一般客とのそれに温度差があることで話題になっているためか、ジャングリアに行った旨をXでポストすると、沢山の人から感想を聞かれた。ついこの前まで話題を振っても3割ぐらいの人は「ジャングリアって何?」という感想だったので、メディアジャックとSNSの拡散力によって注目度が一気に高まったのは間違いない。

 筆者の感想を端的に言うと「雰囲気は楽しかった。けれどせっかく大枚をはたいて行ったのに体験できたアトラクションは2つだけで残念」となる。そんなジャングリア体験をレポートしてみようと思う。

名護の店員さんから情報収集

 ジャングリアは今帰仁村と名護市にまたがる施設で、那覇空港や街中からは車で2時間弱かかる距離にある。渋滞も覚悟して筆者は名護の街中にある、沖縄らしい雰囲気を持つヴィンテージホテル「白浜ホテル」に前泊した。ジャングリア沖縄まではレンタカーで20分弱。それでも渋滞を覚悟していたが、開園40分前の9時20分に無事到着でき、杞憂に終わった。

 約500台が停められる正面入口前の駐車場は、半分ほどが埋まっている状態だった。待機場所にはすでに多くの人が列を作っていて、スコールを浴びながら待っていると、予定より早い9時30分には開場となった。

 オープン早々に来場し、さらに言えば開業前の建設地を見に行くほど、ジャングリアという施設に興味をもっていた筆者だが(別記事「観光閑散期『冬の沖縄』に変化の兆し 『プロ野球キャンプ』に続く期待のキラーコンテンツとは」参照)、ジャングリア施設内の「動き方」についての知識は、ほとんど皆無のまま沖縄に飛んだ。

 そのため、前日に訪れた名護の日本料理店「あたらくしあ」にいたプレオープンを体験した店員さんからいろいろ助言を受け、「アプリは必須」と聞いていた。ジャングリアに限らず、近頃のテーマパークはアプリを使いこなす能力が求められる。

 ディズニーランドを訪れたことがある方ならわかりやすいと思うが、ジャングリアも同様に、入場後にアプリを使い、アトラクションの整理券を先着で入手する仕組みである。だがこの時はシステムトラブルによりアプリが機能しなかった。整理券を手に入れるためには、直接アトラクションへ出向かなければならない。

 今回は家族と一緒に訪れたのだが、上記の事情により、入場後すぐに二手に分かれ、にわか知識をもとに人気アトラクション「ダイナソーサファリ」と「ジャングルエクストリームズエリア(壮大なアスレチック)」を狙う作戦を取った。

 前述のとおりわれわれは9時半には入れたからよかったものの、本来のオープン時間である10時に合わせて来場した人たちは、かなり不利なわけである。整理券の争奪戦にすら参加できなかったようで、気の毒だった。

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