【トランプ関税合意】交渉決裂でも「合意」という外交レトリックの複雑な世界

国際

  • ブックマーク

絶望的と見られていたのに合意

 参議院選挙での与党大敗を受けて、いわゆるトランプ関税をめぐる日米交渉は難航する。そんな見方を口にする人が多かっただけに、トランプ大統領言うところの「歴史的合意」は驚きをもって受け止められた。25%は不可避かと悲観論が拡がる中、15%で済んだということはさらなるサプライズ要因となった。

 この間、日米双方の交渉当事者からはさまざまなコメントが発せられていた。それがあるときは楽観的、あるときは悲観的、さらにあるときは絶望的とも取れるものだったことは、この交渉の難しさや外交そのものの厄介さを示していたと言えるだろう。...

つづきを読む