やっと家庭の幸せを知ったのに…夫婦の「夜」に問題が 40歳夫をマチアプに走らせたバツイチ妻の酷評
【前後編の後編/前編を読む】高身長高収入イケメンなのに…「育ち」が残念すぎる “選民気取り”母の暴走エピソード集
三波秀平さん(40歳・仮名=以下同)は、いわゆる高身長高収入のイケメンである。有名企業に勤務し、有名私大出身。裕福な家庭育ちだが、親には恵まれたとは言い難く、特にお嬢様育ちの母親は承認欲求が高かった。周囲としばしば衝突し、秀平さんに対してもかわいがった方と思えば「消えろ」と言い放つ母のことを、彼は「寂しい人」と評する。大学時代の秀平さんはモテたが、それがかえって周囲からの総スカンを招き、理解者はクラスメイトの美女・彼氏持ちの亜紀さんだけだったという。
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【前編を読む】高身長高収入イケメンなのに…「育ち」が残念すぎる “選民気取り”母の暴走エピソード集
熱心な就活をしたせいか、彼はなんとか有名企業に入社することができた。心の中は常に外見と内面のギャップからくる葛藤でいっぱいだったが、入社を機に、今度こそ変わりたいと願った。
「先輩や同僚に恵まれて、ようやく落ち着ける場所を見つけたような気がしました。仕事は大変だったし、覚えることが多すぎたけど、ひとつずつ確実に覚えていこうと決めました。優秀な人ばかりでつい気後れしていたけど、先輩たちのおかげでだんだん仕事が楽しくなり、僕自身、笑うことが増えていった」
神秘の美女の亜紀さんとは、卒業と同時に自然と離れていったのだが、1年後にばったり会うと、彼女は子どもを抱いていた。
「卒業してすぐ結婚したのよと彼女は笑顔で言いました。彼女にはおよそ結婚なんて似つかわしくなかったけど、すごく柔らかい表情で笑っていたので、幸せになってよかったなと思っていたんです。もちろん、僕と彼女はつきあったこともなかった。でも彼女、『学生時代の友だちに会ったとき、つい冗談で秀平の子なんだと言っちゃったの。ごめん』と。何を言ってくれちゃってるんだと呆れました。噂を立てられただけで、僕は困っていたのに。『大丈夫よ、みんな真に受けてないから』と亜紀は言ったけど、そんなのわからないじゃないですか」
秀平さんは本気で腹を立てた。「携帯、変わってない? また連絡するね」と軽く言う彼女に、「冗談じゃない。二度と俺の前に現れるな」と罵った。彼が本気で腹を立てたのは、そのときが人生で最初だったという。
人を好きになったが上手くいかない…原因は
はらわたが煮えくり返るというのは、こういうことかと実感した。そして幸か不幸か、それによって彼の感情が激しく動き始めた。
「入社して3年目、仕事を教えてくれていた先輩女性のことが、ある日突然、好きになったんです。それまで何度も一緒に食事に行ったりしていてもなんとも思ってなかったのに、飲みに行って隣に座って横顔を見ていたら、僕はこの人が好きなんだという気持ちが沸き起こってきてしまった。『あなたのことが好きです』と言ったら、彼女は『何言ってるの』と取り合ってくれなかった。そうなると執着しちゃうものですよね」
仕事に支障をきたしてはならないとわかっていたから、機会を見つけては告白し続けた。彼女は「私には恋人がいるから」と逃げた。「恋人より僕のほうがいい。あなたを幸せにするから」と言ったが、願いはかなわなかった。当然である。
「仕事で取り引きのあった会社の担当者にも、好きですと告白したことがあります。前は人間性もわからずに告白するなんて変だと思っていたけど、ちょっとしたことで人は心が動き、好きになることがあるとよくわかった。でもその担当者には、『あなた、自分が告白したら誰でもつきあってくれるってうぬぼれてるんじゃないの』と思い切りフラれました」
スペックが高いからモテるわけではないのだ。彼の言動の「唐突感」が女性を不快にさせたのではないだろうか。そしてその距離感のおかしさは、彼の母親に通じるものがあると聞いていて思った。彼にそう言うと、彼は目を丸くして「今の今まで、気づいていませんでした。フラれたのは、むしろ見た目が気に入らないとか、先方にその気がなかったからだと思ってた」とつぶやいた。どこか、なにかが「ズレている」感じが否めない。
とはいえ、告白に応じてくれる人もいたようだ。20代後半はそれなりにつきあい、恋愛といえるものをいくつか体験した。だが、心の底から「一緒にいたい」と思う女性には会えなかった。
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