大人びた表情の奥に“初々しさ”が… 偉業成し遂げた冒険家の「美少女」時代【追悼・和泉雅子さん】

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 7月9日、原発不明がんでこの世を去った和泉雅子さん(享年77)。冒険家として知られた彼女の、女優時代を振り返る。

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吉永小百合に次ぐ人気

 職業・冒険家――。そう記憶していた人も多いだろうが、実はこんな時代があった。

 精華学園女子中学校2年生のとき、映画「七人の挑戦者」(1961年)でデビュー。可憐で愛らしく「マコ」のあだ名で親しまれ、一躍スターダムに。吉永小百合、松原智恵子と共に「日活三人娘」として脚光を浴び、映画雑誌の人気ランキングでは吉永に次ぐ2位になるなど上位の常連だった。

 映画「銀座の恋の物語」(62年)に出演した頃は、色白な肌に大人びた表情と、三つ編み姿で初々しい仕草を見せる“ギャップ”が印象的だった。

 台本の覚え方について聞かれた際には、「セリフを言うとき、前からのつながりを一生懸命思い浮かべるの。切れ切れにならないように。私なりの勉強法ですけれど」とベテラン俳優も顔負けの受け答え。売れっ子だった理由は、かわいさだけではなく、賢さもあってのことなのだろう。

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