追悼・中山麻理さん 1時間のインタビューのはずが6時間に…ベテラン記者が明かす“寂しがり屋”の素顔

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 今月12日、女優の中山麻理さんが都内の病院で亡くなった。77歳だった。昨年暮れから体調を崩し入院。息子で俳優の麻聖は書面で《このたび、母・中山麻理が7月12日に闘病の末に永眠いたしましたことをご報告申し上げます。最期は家族に見守られながら、穏やかに旅立ちました》と報告した。葬儀は近親者のみで、すでに執り行われたという。

「今年もちゃんと年賀状が来ていた。入院したともなんとも書いていなかったので、変わらず元気でやっているのかと思っていました」

 こう話すのは、中山さんと長年親交のあったベテラン芸能記者のA氏。

「麻理さんとは、彼女が東宝にいた1980年頃からの付き合いで、本当に旧知の仲。祖父がイギリス系マルタ人というルーツを持つ彼女は、その整った美貌で昔から近寄りがたいイメージがありましたが、実際はとてもおしゃべり好きな可愛らしい人なんです。当時は携帯電話が普及していなかったので、家の電話によくかけてきていた。私がいないときには私の妻と長電話していましたね。麻理さんの結婚式に夫婦で参加したので、妻とも面識がありましたが、そのうちにうちの息子とまで長電話するようになって……(笑)。いつも元気で明るい“電話魔”の彼女でしたが、三田村邦彦さんとの離婚後は電話がとくに多くなった。家に話し相手がいなくなって、きっと寂しかったのでしょうね……」

 あまりにも“家族ぐるみ”のお付き合いになってしまい、記事にすることはほぼなくなってしまったという。

1時間の予定が6時間のロングインタビューに

 また、過去に中山さんを取材した女性週刊誌の編集者も……。

「中山さんが70歳の時に取材させてもらいました。大物女優の取材ということで、現場スタッフたちは緊張しており、待ち合わせのカフェにご本人が到着した際には、隠し切れないオーラに圧倒されました。ところが、お話が始まるとイメージが一変。息子の麻聖さんとふたりで『ポケモンGO』というスマホゲームにハマっていること、その麻聖さんに命じられるまま何時間も目黒川を歩かされたことなどを明かして、こちらの緊張をほぐしてくれました。さらに手に入れたばかりだという“ポケモンウォッチ”を見せて自慢を始めたり……なんともキュートな方でした」

 当初、取材時間を1時間もらっていたそうだが、気づけばなんと6時間しゃべりっぱなしだったとか。

「もちろん、何度か途中で切り上げようとしたのですが、“まだいいわよ”“若い人と話すのが好きなの”と言って、電源を切った私のICレコーダーのスイッチをまた入れてくれました(笑)。最終的には、日が暮れてディナータイムに突入したお店のほうから“そろそろ……”と声がかかって、取材を強制終了することになりました」

 芸能人への6時間インタビューはさすがに初めてだったそう。さらに……。

「取材もかなりの長丁場でしたが、原稿の最終確認で一言お返事がほしくて電話したところ、さらに2時間ほど楽しく雑談させていただきました。とにかくお話が面白くてチャーミング。クールビューティーな外見とのギャップが最高でした」(同前)

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