「“参政党は愛人OK”なんて言ってますし、まともではない」 参政党の神谷代表について元側近がため息 集会では「われわれの敵はディープステート」発言も

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失意の神谷氏が活路を見いだした、ネットでの活動

 12年に吹田市議の2期目の途中で辞職し、自民党公認で大阪13区から出馬するも落選。失意の彼が活路を見いだしたのが、ネットでの活動だった。翌年、「株式会社グランドストラテジー」を設立(後に「イシキカイカク株式会社」に社名変更)。保守系言論人との対談などの動画コンテンツを配信するほか、自己啓発セミナーを運営した。一方、15年には大阪府議会議員選挙に吹田選挙区から無所属で立候補するも、最下位で落選する憂き目にもあっている。

 4年の雌伏の期間を経て、彼は参政党の母体であるYouTubeチャンネル「政党DIY」を保守系ユーチューバーのKAZUYA氏(37)、政治アナリストの渡瀬裕哉氏(43)らと立ち上げる。

 KAZUYA氏が振り返る。

「神谷さんとは13年にあるイベントに誘われて知り合いました。19年ごろ、神谷さんから政党を立ち上げるつもりだと聞かされて、“それなら、まずは政党を作る過程を見せたほうがいい”と提案したんです。“投票したい政党がないから、自分たちでゼロからつくる”のコンセプトのもと、参政党の前身となる『政党DIY』なるYouTubeチャンネルがスタートしました」

「スピリチュアル系の思想に染まった講師たちが」

 1年余りの準備期間を経て、20年4月に神谷氏、KAZUYA氏、渡瀬氏のほか松田学元衆議院議員(67)らがボードメンバーとなり、参政党が結党されたのである。

「党の名前は当時のボードメンバーとスタッフで案を持ち寄り、会議で決めました。最終的に僕が提案した『参政党』が選ばれたわけです。みんなで作る政党になってほしいとの意味合いを込めました」(同)

 ところが、その「みんな」に問題があった。創設時を知る元党幹部が語る。

「神谷さんは参政党とは別に『イシキカイカクセミナー』を主宰していたのですが、講師の中にはスピリチュアル系の思想に染まった講師がたくさんいました。その受講生が参政党に流れてきたので、危うい考えを持つ党員が蔓延(はびこ)る状況になったのです」

 別の元党員は、神谷代表自身が陰謀論に染まり切っていると言う。

「神谷さんは内輪の勉強会で“歴史の真実”を語るのですが、それは“明治維新の裏には国際金融資本がいた”などという陰謀史観そのものでした」

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