家業をあきらめ、妻と別れ… 「本能で走ろうとしていた」アイルトン・セナが“音速の貴公子”と呼ばれるまで

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〈音速の貴公子〉と呼ばれたF1王者アイルトン・セナはレース中の事故で突然、帰らぬ人となった。34歳の若さだった。

 1994年5月1日、F1グランプリ(GP)第3戦サンマリノGP。イタリア・イモラサーキットの高速コーナーを時速312キロで走行中、セナのマシンが突然グリップを失い、コーナーを直進して右脇のコンクリート・ウォールに激突した。その瞬間、レースを見ていた誰もが心臓を凍らせた……。

 意識不明のセナはヘリコプターで救急搬送されたが約4時間後、死亡が発表された。...

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