帝王「ジャック・ニクラス」85歳の“ホンネ発言”にゴルフ界「えっ?」 引き合いに出された29歳選手の“反論”もまた物議
ニクラス発言について「で、どう?」と聞かれ
エリートグループには属さないと言われた選手の1人、メモリアル・トーナメントで単独2位になったグリフィンは、米国出身の29歳だ。
今年4月のチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオーリンズで初優勝、5月のチャールズ・シュワッブ・チャレンジでは2勝目を挙げて、その翌週に臨んだメモリアル・トーナメントで単独2位になった。
世界ランキングで17位まで上昇しているグリフィンは、数字的に見れば、世界のトッププレーヤーに位置付けられている選手と言っていい。そして、今季2勝の実績は、彼に勢いがあり、波に乗っていることを示している。
メモリアル・トーナメント後も、全米オープン10位タイと大健闘。翌週のトラベラーズ選手権でも好調を維持し、14位タイで4日間を終えた。
そのトラベラーズ選手権終了後、グリフィンを囲んだ米メディアは、メモリアル・トーナメントで聞かれたニクラス発言に対するグリフィンの感想をストレートに尋ねた。
3週間も前の出来事を持ち出して、直接、本人に質問をぶつけるあたりは、いかにも米メディアらしい執拗な、いや丁寧な取材の仕方だった。歯に衣着せず、「で、どう思う?」と尋ねたところは、いかにもアメリカンという印象を受けた。
今度は「容易に勝てたと思う」発言で物議
そして、感想を求められたグリフィンは「ジャック・ニクラスは誰もが認めるグレートプレーヤーで、僕もとても尊敬している」と、まずリスペクトを示し、「おっしゃる通り、まだ僕にはシェフラーほどの実績はない」と言って、まずは頷いてみせた。
しかし、その直後に、本音を口にした。
「まだ僕にはシェフラーほどの実績はないけど、それは僕が彼らと同じエリートグループに入れないということではない。実際、先週の全米オープンだって、あとほんの少しだけいいプレーができていれば、僕は容易に勝てたと思う」
これを聞いた米メディアは、みな一斉に「えっ?」と絶句したという。
それもそのはず。全米オープンのようなメジャー大会の舞台では、難しいコース設定に加え、緊張やプレッシャーにも邪魔されて、自分らしいゴルフも本領発揮もなかなかできないからこそ、勝つことが難しい。
「あと少しだけいいプレーができたら」というグリフィンの言葉は、選手の誰もが感じているメジャー優勝のための最大の課題である。「それができていれば、容易に勝てた」と言い放ったグリフィンの言葉には、米メディアも、多くのゴルファーも、「それができないから、みんな勝てないんだ」等々、怒りとも受け取れる声も寄せられた。
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