「別れるなら死にたい」「ずるいのは分かってる」50歳夫にここまで言わせる5年不倫 後に壊れる家庭の始まりは
【前後編の前編/後編を読む】母の介護は妻まかせで「プラトニック不倫」に酔ってたら… 聞き間違い?認知症の母からの衝撃の一言
家族というのは不思議なものだ。男女が出会って家庭を作り、他人同士のふたりが夫婦という名に変わる。ふたりのDNAをもった子どもが生まれ、たった3キロ程度の子が大きくなっていく。親子という関係ができ、ひとつの家庭が機能していく。夫唱婦随、子どもたちは明るく元気にといった理想の家族を誰もが思い描くのだろうが、実質的にそんな理想的な家庭などはめったになく、日本における殺人事件の半数以上は親族間によるものだ。夫婦、親子の関係が機能不全なのが明白な場合でも「家庭はこうあるべき」と誰もが思ってしまう現実がある。
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「僕が悪い、自分がずるい。そんなことはわかっています。でもそうなるに至った経緯がある。もちろん、それでも自分がずるいことには変わりないんですが」
肩を落としてそう言うのは、岡尻康太朗さん(50歳・仮名=以下同)だ。半世紀生きてきて若干の疲れは見えるが、彼の目はすっきりとして濁っていない。白目の濁っていない人は信頼できる。
現在、不倫の恋をしている。肉体的に溺れているわけではない。5年間続く関係だが、性的な関係をもったのは数えるほどで、会って話し、寄り添ってお互いの体温を感じるだけで心身ともに満たされるのだという。だがこの恋が今、岐路を迎えていると彼は小声でつぶやいた。「別れたくない。彼女と別れるくらいなら死んでしまいたい」
50男がここまで言うのは珍しい。逆に言えば、50男をそんな心境にさせるのはどんな女性なのだろう。
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