史上最悪のコンビ解散…オンラインカジノ問題で「消える芸人」と「残る芸人」の条件

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ネイチャーバーガーが解散

 6月10日にお笑いコンビ・ネイチャーバーガーが解散を発表したことが話題になっている。世間での知名度はまだそこまで高くないコンビかもしれないが、彼らの解散が大きいニュースとして取り上げられた理由は、メンバーの1人である笹本はやてが、オンラインカジノ問題で活動自粛をしていたからだ。

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 長い間コンビとしての活動ができなくなっていた中で、ようやく復帰できるという時期になって、なぜか解散が発表された。そのため、多くの人から驚きの声があがっているのだ。

 吉本興業の所属タレントをめぐるオンラインカジノ問題で、東京簡裁は6月2日までに、略式起訴された芸人6人にそれぞれ罰金10万円の略式命令を出した。笹本もここに含まれていた。

 解散に至った具体的な理由はわからないが、本人たちの話によると、オンラインカジノ問題が発覚した直後に、笹本が相方の三浦リョースケに対して解散したいという意志を告げたのだという。三浦は不祥事があってもやり直すことはできるから大丈夫だと強く訴えていたが、笹本の気持ちは変わらず、最終的には解散を受け入れることになった。三浦は「『史上最悪の解散』とも言われています」と自虐的に語っていた。

 もちろん、解散というのは残念な結末である。ただ、解散にまでは至らないとしても、一度問題を起こしてしまったことで、オンカジ芸人が厳しい立場に追い込まれているのは事実である。ネイチャーバーガー以外の芸人は続々と活動を再開しているが、彼らに明るい未来はあるのか。残る人と消える人の違いはどういうところにあるのか。いくつかの視点から考えてみよう。

 まず、今回の件で致命的なダメージを受けた芸人がいるとすれば、好感度の高さを売りにしていたような人である。普段から誠実さや真面目さを前面に出していた芸人がオンラインカジノに手を染めていた場合、ファンの失望も深いものとなる。

 特に、広告関係の「好感度ビジネス」で積極的に仕事をしていた芸人は、その部分で大打撃を受けることになる。そこまで重い法的責任が問われなかったとしても、一度の不祥事でスポンサーや制作サイドからは敬遠されてしまい、仕事を失うことになる。

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