なぜ今?HALCALIが異例のブレイク…活動再開の可能性は 希少になった「女性デュオ」の異端児

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 2人組の女性ラッパー・ユニット、HALCALI(ハルカリ)が、アジア各国でブレイクの兆しを見せている。22年前に発表された1曲が、世界的音楽配信サービス「Spotify」を中心に再注目されているのだ。【渡邉裕二/芸能ジャーナリスト】

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 HALCALIは、HALCAとYUCALIによる音楽ユニットで、2002年の「female ラッパー・オーディション」優勝をきっかけに、翌03年1月にシングル「タンデム」でメジャー・デビューを果たした。そして今から12年前の2013年に所属事務所、レコード会社との契約終了を機に活動を停止。現在、HALCAは写真など別のジャンルでも活動しており、一方のYUCALIは“ケータリングプランナー転身”が10年前に伝えられている。

 さる音楽関係者は、

「日本の音楽業界には、Winkを筆頭に、PUFFY、花・花、BENNIE Kなど個性的な女性デュオが活動する流れがしばらく続きました。HALCALIもまた、独自のセンスを持つヒップホップ系女性デュオとして注目されていました」

 と評する。当時の売れ行きを振り返ると、デビュー曲「タンデム」はオリコン19位、第2弾「エレクトリック先生」は16位、そして第3弾「ギリギリ・サーフライダー」が10位となり、ベストテン入りを果たした。

「03年9月発売のファースト・アルバム『ハルカリベーコン』は初登場で5位にランクインしています。その後も、テレビやラジオを中心に多くのレギュラーを持ち、ヒップホップ系のキャッチーなリズムがCMソングにも適していたことで、人気が増していきました」(同)

高いプロデュース力

 HALCALIは、人気ヒップホップグループRIP SLYMEのRYO-ZとDJ FUMIYAによる「O. T. F(オシャレ・トラック・ファクトリー)」が全面プロデュース。「ダンデム」をはじめ「エレクトリック先生」「ギリギリ・サーフライダー」などのメイン作品を手がけたが、当時のRIP SLYME人気なども追い風となった。

「とにかくプロデュースする側とアーティストが見事に融合していた。そういった意味では(奥田民生がプロデュースした)PUFFYの成功に近いものがあったかもしれません。日本だけでなく欧米でも人気が高かったように思います」((同))

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