「性的マイノリティーに関する研究費の支給が停止されたと聞いた」 ハーバード大の日本人研究者が明かす なぜトランプ大統領はハーバード大を目の敵にするのか
“貴重な枠が外国人に占められている”と懸念する声
加えて5月22日、留学生の受け入れに必要な認可を停止すると政権は発表し、さらに大学を威圧した。大学側は即座に提訴を行いこれを差し止めるなど抵抗しており、冒頭のように卒業式では“留学生重視”のスタンスを表明したのだ。同校には約6800人と、全体の3割弱に上る数の留学生が在学している。中国人が研究者を含めると2126人で最多を占め、日本人も260人が在籍する。
日本で盛んに報じられた邦人に影響するこの措置について、先の大谷氏は米国では理解を示す声もあると語る。
「トランプ氏は留学生の比率を15%程度まで引き下げるよう求めています。ハーバード大学の学位はアメリカ国内での就職やその後の収入に大きく影響するため“その貴重な枠が外国人に占められている”と懸念する声があるからです。これは日本で“東大生の3人に1人が外国人”と聞いたとき、違和感を持つ人がいるのと感覚として近いのかもしれません」
後編【「お葬式のような顔をして過ごす学生も…」 日本人留学生にも影響 ハーバード大でいま何が起きているのか、同大の研究者が明かす】では、トランプ氏による“弾圧”が日本人留学生に及ぼす影響について詳しく報じる。





