アメリカにとって一番の宗教は「民主主義」? 古市憲寿が“モルモン教の街”で感じたこと

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 アメリカ西部に位置するソルトレイクシティは、モルモン教徒が築いた街として有名だ。中心地には神殿や博物館があり観光客も一部見て回ることができる。

 モルモン教は日本でいえば天理教くらいの古さ。19世紀に生まれた新興宗教である。当時のアメリカは第2次大覚醒といって、異様な宗教的熱気が全土に広がっていた。独立後の混乱、フロンティアの拡大などで社会が流動的だったのだ。そんな時代に人々は宗教にすがる。新しい宗派や終末思想が次々に誕生した。

 モルモン教も、まさに混乱の時代に生まれた宗教。...

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