「優秀な同期との出世争い」に敗れた官僚が、「歴史に残る名宰相」の地位を手にするまでの「大逆転劇」

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 どこの世界でも出世争いは付きものだが、とりわけ官僚の世界は今も昔も競争が激しい。試験の点数で後れを取った者が逆転するには、何かしらの政治力を使うか、あるいはよほどの幸運に恵まれるか、いずれかが必要だという。

 その両方を使って、外務次官、さらには総理大臣の地位まで上り詰めたのが、戦後日本を代表する名宰相として知られる吉田茂である。近代史家で、駒澤大学教授の熊本史雄さんの新刊『外務官僚たちの大東亜共栄圏』から、吉田茂の浮き沈みの激しい外務官僚時代を再編集して紹介する。...

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