週2回スーパーを訪れる江藤農水相が「コメ買ったことありません」発言で大炎上…消費者感情を“逆撫でする発言”の数々を振り返る
責任転嫁には熱心?
「トイレットペーパー騒動は、嘘の情報に日本人が踊らされたことで起きました。しかしコメの高騰問題は今、目の前で起きているリアルな現象です。コメが不足しているスーパーが散見されるのは事実であり、少なくとも首都圏では5キロ5000円の悪夢が再来する可能性を流通関係者が問題視しています。ところが江藤農水相はコメなら足りているという認識を改めません。それどころか、『コメがないのではないかという不安感』が消費者、流通関係者、集荷業者に存在し、それが『ネットや伝聞』によって増幅したことが高騰の原因だと指摘しました。これでは私たち国民全員がデマに踊らされてコメの買い占めを続けており、その結果コメが安くならないと断じるのと同じです」(同・記者)
他にも江藤農水相はコメ高騰を「転売ヤー」の暗躍が原因だとしたり、備蓄米が国民に届かない理由を担当者の人事異動やトラック不足などを指摘したりするなど、問題発言が目立ったと言わざるを得ない。
要するにコメ高騰の原因は農水省の失政ではなく、民間にあると責任転嫁に躍起なのだろう。しかしながら多くの専門家が「原因は農水省の失政」と口を揃えている。
備蓄米の放出を入札で行っていることも、自民党の小野寺政調会長は「なぜ国が儲けているのか」と疑問視した。
失言は当然
ところが江藤農水相は5月16日の会見でも「より多くの方々に入札にご参加いただけるように、1週間早く、本日公告を行うことといたします」と説明するなど、入札は継続する姿勢だ。
江藤農水相の公式サイトには「経歴」というコーナーがあり、そこには《1987 衆議院議員江藤隆美 秘書》との記述がある。
江藤隆美氏は江藤農水相の父親であり、建設相、運輸相、総務庁長官を歴任した大物政治家として知られた。
江藤農水相が父親の隆美氏の秘書だった時代を知るベテランの政治記者が言う。
「父親の秘書だった拓さんと打ち合わせを重ねたことがあります。ところが仕事は全くテキパキと進まず、『江藤隆美さんは、こんな息子に後を継がせるつもりか』と驚いたことがあります。拓氏は二世議員になりましたが、私の懸念は現実のものとなり、農水相として失言を連発しています。秘書時代の働きぶりを思い出すと当然という気がします」
ネット上では、支援者のコメを受け取ったことが収賄ではないのかという指摘や、即刻辞任が必要という意見が非常に目立っている。
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