週2回スーパーを訪れる江藤農水相が「コメ買ったことありません」発言で大炎上…消費者感情を“逆撫でする発言”の数々を振り返る
「私はコメを買ったことはありません」──江藤拓・農林水産大臣の“失言”に消費者の批判が集中している。佐賀新聞(電子版)は5月19日、「『私はコメを買ったことはない』江藤拓農林水産相 『支援者がたくさんくださる』 佐賀市の講演で」との記事を配信。たちまちネット上で拡散し、Xでは《国民感情を逆撫でする酷い発言》といった投稿が殺到して今も大炎上中だ。担当記者が言う。
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【写真】コメ高騰が続くなか海外で購入する旅行者も…韓国のスーパーで実際に売られている「コシヒカリ」。日本語で「お持ち帰り」を呼びかける張り紙も
「江藤農水相の『支援者の方がたくさんくださるので、まさに売るほどある』という発言も看過できませんが、信じられないのはコメを贈ってくれた支援者も批判しているような部分があることです。江藤農水相は受け取ったコメについて『わざとじゃないだろうが、いろんなものが混じっている。黒い石とか入っている。家庭内精米をした上で精米機に持って行く』と言い放ったのです。まるで支援者のコメは、ゴミだらけの粗悪品だと受け止められても仕方ありません」
江藤農水相は大臣会見で、スーパーに足を運び、コメの値段をチェックしていることが“自慢”だった。
「4月18日の会見では《私も週に2回は必ずスーパーを回るようにしております》、5月9日の会見では《私もできるだけ週2回はスーパーに足を運んで備蓄米の調達状況を見るようにしております》と発言したことが農水省の公式サイトには書かれています。特に5月9日の会見では高齢者や主婦がコメの高騰に悲鳴を上げ、消費者が備蓄米を求めて様々な販売店をハシゴする姿をテレビで把握していると自負。《やはり何とかしたいという気持ちは、本当に強く持っています》とまで踏み込みました。しかしながら、自腹を切ってコメを買ったことがないということは、どれだけスーパーを回っても切実な意識は生まれないでしょうし、消費者の苦悩も他人事に思えて不思議はないと思います」(同・記者)
食糧法も知らない江藤農水相
デイリー新潮は4月25日に配信した、
「江藤農水相は『コメ輸入拡大』に懸念を表明したが韓国米は軽視…高い関税を払って外国米を輸入しても『高騰のおかげで採算がとれる』皮肉な状況に」
との記事で、江藤農水相について以下のような疑問を呈した。
《果たして江藤農水相はどこの街のスーパーを回っており、その店で5キロの日本米はいくらで販売されているのだろうか》
《何よりも、江藤農水相が毎日コメを食べているとして、5キロいくらのコメを炊いているのだろうか》
「ひょっとすると江藤農水相は5キロ5000円のコシヒカリを買っており、だからこそ庶民感覚が分からないのではないか」という、多くの消費者が抱くであろう疑問に触れたわけだ。しかしながら実際は何と「タダ」だったことになる。
そもそも江藤農水相の問題発言は、今回に留まらない。率直に言って、消費者を逆撫でしてきたと批判されて仕方のない発言が目立っていた。
まずは2月28日、衆院予算委員会の分科会での発言だ。野党議員がコメの価格が高すぎると質問したのに対し、江藤農水相は食糧法に価格の安定は「書いてない」と答弁した。ところが実際は明記されており、江藤農水相は間違いを認めて謝罪、訂正した。
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