「オウム抗議の座り込みをすると、警察はわれわれを排除した!」 上九一色村で教団と対峙した村民が振り返る 「地下鉄サリンは防げた」

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「30年たっても涙が渇くことはない」

 遺族・被害者の心の傷や痛みは決して癒えることはない。約10億円にも上るオウム後継団体の被害者側への賠償問題も未解決のままだ。

 この事件が過去のものではなく、現在進行形であることを、シズヱさんの言葉を引き最後に訴えたい。

「坂本堤弁護士は『人を不幸にする自由はない』とおっしゃったそうですが、オウム真理教に関わった人はみんな不幸になりました。オウムに入ってしまった信者の家族も、事件の被害者も、30年たっても涙が乾くことはないのです」

 第3回【「大量の羊の死骸からサリンが…」「核兵器を本気で作ろうとしていた」 オウムがオーストラリアで進めていた驚愕の計画の全容】では、オーストラリアのウランが採れる牧場でオウムが進めていた「核兵器開発計画」、そしてサリンを使った動物実験が行われていた問題について、元オウム幹部や、当時オーストラリアで捜査に関わった元オーストラリア連邦警察長官の証言を基に報じている。

テレビ朝日報道局デスク 清田浩司

週刊新潮 2025年5月15日号掲載

特集「ドキュメント麻原彰晃逮捕 オーストラリアで極秘に進められたオウム『核武装化計画』」より

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