消費減税で「日本の信頼がなくなる」 自民党内部でも分裂が 一方、賛成派は「トランプとディールがしやすくなる」

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「消費減税包囲網が完成する」

 しかし、さる自民党関係者はこう打ち明ける。

「石破氏は本来、財政規律派だったはずですが、最近、消費減税に強い関心を示していると聞いています」

 前出のデスクが補足する。

「今や、消費減税に強く反対しているのは森山氏などの自民執行部と立民の野田執行部の一部くらいです。野田氏が減税派に転じれば、石破氏に対する消費減税包囲網は完成します。そうなれば無論、参院選の政策に自民だけが消費減税をうたわないわけにはいきません。石破氏はいやが応でも、消費減税を視野に入れざるを得ないのです」

 青山氏もこう指摘する。

「現金給付が駄目になった今、選挙対策としてインパクトの強い物価高対策は消費減税しかありません。実際、石破首相自身は消費税の軽減税率引き下げの選択肢を排除していません。首相は参院選を見据えて、立民の出方をうかがっている状況です」
 
 後編【「キャビアや大トロなどは課税とすべき」 消費減税の問題点を専門家が指摘 「消費税を下げるのは間違った発想」】では、専門家の立場から見た、消費減税の問題点について紹介する。

週刊新潮 2025年5月1・8日号掲載

特集「政界内幕レポート 『消費税減税論』のドツボにハマる石破茂首相」より

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