再び「コメ5キロ5000円」突破が秒読み段階! 沖縄ではすでに「5000円超」まで高騰も…江藤農水相「トイレットペーパー騒動と同じ」発言への強烈な違和感
コメが5キロで4214円──改めて価格高騰を再認識した方も多かっただろう。農林水産省は4月14日、スーパーにおけるコメの「販売数量・価格の推移」を発表した。資料によると昨年の3月25日から31日まで、コメ5キロは2057円だった。ところが6月ごろから上昇に転じ、今年1月には3500円を突破。備蓄米が放出されても価格が下がらず、遂に4200円台という記録的な高値となった。一方、米ホワイトハウスの報道官は、日本が米国から輸入するコメに「700%の関税を課している」とたびたび批判。この税率は正確さを欠くと指摘されるが、今後、アメリカ産のコメが大量に流通するようになれば、今以上にコメ価格が乱高下する危険性もある。
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コメの店頭価格を取材している記者は「農水省の発表した価格は全国の平均価格です。そのため都市部は、より高い値段になっています」と言う。
「農水省の調査を見ると、今年2月はコメ5キロの全国平均価格が3829円だったそうです。しかし首都圏、それも都心のスーパーを取材すると、同じ2月に5キロのコメは安くても4500円台、ブランド米になると5000円を超えていました。首都圏や政令指定都市など都市部のスーパーは3月の上旬に一度、4000円台前半まで値が下がった店も散見されました。しかし『早ければ備蓄米が店頭に並ぶ』と報じられた3月下旬になると、あべこべに価格は再上昇。そして4月頭にはさらに高騰し、とうとう4500円台を超えてしまったのです」
実は都市部を中心に、一部の業界関係者の間では「再びコメが5キロ5000円台になる可能性」が取り沙汰されているという。
「すでに5000円を突破した地域もあります。総務省が3月に発表した2月の小売物価統計調査で、那覇市のコシヒカリ5キロは5027円だったことが判明しました。全国的なコメ高騰に加え、沖縄では輸送費の上昇も価格を押し上げました。首都圏を筆頭に都市部では那覇市の高騰を“対岸の火事”とは言えない状況になりつつあります。5キロ5000円台に逆戻りする可能性として、コメ不足に苦しむ卸業者が少なくないことが挙げられるでしょう」(同・記者)
全く見かけない備蓄米
一部の卸業者は取引先のスーパーに対し、「4月中旬以降、納入できるコメの量は減る」と事前に通告している。
さらにゴールデンウィークで流通が止まることもコメの量を減らすリスクとなりうる。業界関係者の間では「4月下旬から5月上旬までは首都圏を中心に、さらに価格上昇が続くのではないか」という観測が乱れ飛んでいる。
実際、コメの価格が高いとか安いとかいう問題以前に、コメの販売コーナーが空っぽになっているスーパーが都心部では増えてきている。
Xをチェックすると《またスーパーからお米が消えてた》、《スーパーにコメがない》、《値上がり云々の前に、スーパーにコメがないんですけど…》、《スーパーにコメを買いに行ったら全くない 政府放出米とやらはもう売り切れたのか?》──こうした投稿が増えているのが分かる。供給量が減れば、価格は上昇する。これは経済学の初歩だ。
「これまで農水省は備蓄米を2回放出しましたが、価格は下がるどころか上がりました。そこで慌てて7月まで毎月放出すると発表しました。ところがXでは『そもそも備蓄米が売られてない』という投稿が殺到しています。西日本のスーパーでは備蓄米が複数原料米、つまりブレンド米として販売され、価格は3380円だったと産経新聞が報じました(註1)。一方で首都圏を筆頭に、特定の地域では備蓄米を全く見かけません」(同・記者)
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