フジ「内定辞退者ゼロ」でも騒動は収まらず…担当記者が明かす局内の風景「他局との勝負をあきらめている印象すらある」

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入社辞退者はなし

 元タレントの中居正広氏(52)を巡る一連の騒動で渦中のフジテレビ。「週刊文春」電子版などで、10年以上前の女性社員との飲み会で、“下半身を露出した”と報告書に記載された「出演者」が、先ごろ食道がんで活動休止を発表した、とんねるずの石橋貴明(63)であることや、3月に終了した深夜バラエティー番組「オールナイトフジコ」で、未成年の出演者に局員が飲酒させていたことも報じられ、まだまだ“叩けば埃”の状態だ。

 そんな中、去る4月1日に東京・台場の同局で入社式が行われた。新入社員の内訳は、総合職27人(男性13人・女性14人)、技術職4人(男性2人・女性2人)、アナウンサー職4人(男性1人・女性3人)の計35人で、一連の報道を受けての辞退者はなし。清水賢治社長(64)は新入社員に対し、こうよびかけた。

「強い組織というのは、誤りを修正する力がある組織です。修正する力がある組織は、必ず次の成長へと向かうことができます。みなさんとともに前を向いて一歩一歩着実に進んでいきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします」

「一連の問題でうちが窮地に立たされたのは今年の1月でした。もし、昨年夏ごろに問題が発覚していれば、内定者はほかの就職先を考えたかもしれませんが、1月ではもう後戻りができない状態で、辞退者がいなかったのも納得です。今年の夏のボーナスは大幅にカットされることになるでしょうが、新入社員たちはあまり気にしていないかもしれません」(フジ中堅社員) 

 中居氏の問題に関して、セクハラや接待強要など、女性アナウンサーたちの“人権侵害”が報告書でも問題視された。だが、旧体制下で実施された昨年の採用基準は、従来通りだったという。

「関西学院大学社会学部卒の吉岡恵麻アナは、2023年の『ミス日本』でグランプリを獲得。173センチの長身でモデル体形、その美貌で将来のエース候補として採用されたようです。ほかの2人の女性アナウンサーもミスコン出身者で、ルックスは抜群。彼女たちに非はありませんが、伝統的な“見た目重視”の採用は変わっていない印象です」(同)

 一方、「アナウンサーの地位向上はフジにとって喫緊の課題。これまでは、まるで“便利屋”のように使われてしまっていた」と話すのは長年、フジテレビを担当している記者だ。

「昨年までは、毎年1月と7月に局内にあるレストランで社長主催の記者懇親会が開催されていました。その場によく動員されていたのが女性アナウンサーたち。1月の会合では担当記者との撮影会、7月は新人アナたちとの名刺交換が恒例行事でした。私は今年6月に退社が決まっている岸本理沙アナ、『Live News イット!』のメインキャスターを務めている宮司愛海アナらと撮影しました。でも、他局の担当記者に聞いたら、そんなことをしている局はなく、やはり、フジは他局とノリが違うんだなと思いました」

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