交際→同棲→プロポーズ…トントン拍子の“1年間” 32歳の会社員がマッチングアプリで出会った「年下男子」と結ばれるまで

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交際直後から同棲を提案

 当時、互いの自宅が1時間以上離れており、交際直後から裕樹さんは同棲の話をするようになった。速攻第2弾だ。とはいえ、チェロ練習用の防音室が必須で、志帆さんは「そんな物件は都合良く見つからないだろう」と考えていた。が、見つかったのは神のご加護か。11月にハワイ旅行を楽しんだ後で同棲を始めた。

 となれば、速攻第3弾はプロポーズだ。「一緒に住んだからには」と裕樹さんが時期を探り始めたのは翌年2月ごろ。交際1周年の7月11日をその日と定めた。プレゼントに何がいいかといったリサーチも怠らず、さらには当日に向けて「どこか泊まりに行こう。休みを取っといて。かわいい服で来てね」と念押しした。

プロポーズはバラの花束とともに

 迎えた7月11日。純白の服をまとう志帆さんと都内のホテルへ。食事する間にホテルスタッフが「真実の愛」を象徴するバラ40本を室内に用意。部屋に戻ると彼が手紙を読み始めた。

「ずっと一緒にいて楽しい。これからも二人で楽しい家庭を作れたらいいな。一生大事にします。今後の人生を一緒に歩んでください」

 彼女が「よろしくお願いします」と満面の笑みで応じたのは言うまでもない。

 入籍後、年末に新日本フィルの首席チェロ奏者として彼の正式入団が決定。これを受けて結婚も発表した。

 結婚に際し、志帆さんからの願いで二人が約束したのは「チェロのことは一切妥協しない」。裕樹さんに今後、海外の楽団から声がかかったら、家族よりチェロ優先という決意だ。志帆さんは、ご両親が今も手をつないで出かけるほどの仲で、「子どもができてもスキンシップは忘れないで」とも。聞く側の体温が上がるほどのアツアツぶりだ。

「海外にはこだわらないけど、ずっと弾き続けていきたい」。チェロと最愛の伴侶。その双方を、まさに「いつも肌身離さず」そばに置く裕樹さんの弁である。

週刊新潮 2025年4月3日号掲載

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