「厚底」「プリ帳」「ルーズソックス」が大流行…TikTok全盛時代にJKとJDが「平成レトロ」に惹かれる理由
「無加工映え」がポイント
そして2020年頃からは平成レトロブームが起こっているという。
「ぬいぐるみをカバンにつける文化が復活していますし、ルーズソックスや厚底も流行しています。小さい頃からスマホに親しんできたデジタルネイティブのJK・JDはアナログ的なものが新鮮に感じられるんです。最近では手書きの日記帳を使う子が増えていることはその象徴です。デジタルのドライな感じから、アナログの温かみを求めていると言えるでしょう。プリクラも再注目されていて、『プリ帳』を作って友だちとプリクラを交換している子も多い。プリクラのトレンドはかつての落書きを多く書きこんでいくスタイルから目を大きくするなどの加工していくスタイルに変わっていきましたが、いまは平成レトロブームで再び、昔の落書きを書き込んでいくスタイルが流行しています」
では2025年のトレンドのポイントは、
「『無加工映え』がポイントです。BeReal(ビーリアル)という写真共有アプリが流行り始めています。BeRealは1日1回SNS側から通知が来て、2分以内に無加工の写真を投稿しないといけない。加工できないので、みんな必死で工夫しています。美肌意識が高まったり、顔を小さく見せるためにハイアングルから撮影をしたりするんです。加工して綺麗にする時代から、無加工で綺麗に見せる時代へ、ということですね。トレンドにランクインしている『フーフー飯店ごっこ』もそう。若者が錦糸町にある中華料理店のフーフー飯店に集い、店内の頭上に設置されている網棚から食事する様子を撮影し、TikTokに投稿する遊びです。これも無加工で、かつ顔出ししなくてもよく『真上からのアングルがかわいい』とトレンドになりました」
激しく流行が移り変わる中、今年、企業がトレンドを押さえて商品開発していく上で、努力すべきことは何だろうか。
「TikTokを本気でやっている企業が少ないですよね。ユーザーが若い頃からその企業や商品のファンにさせるのがマーケティングの王道。JKやJDが情報拡散役になっている点を軽視してはいけない。TikTokをツールとして活用し、本気で商品の紹介などをしていくべきではないでしょうか」
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