“ビッグネーム”を続々と獲得も一抹の不安…「阿部巨人」のウィークポイントが露呈する2026年問題とは

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先発投手陣はどうか?

「獲得したマルティネスと甲斐はあくまでもディフェンス面での強化策。田中が2桁勝利を挙げるかどうかもふくめ、先発陣をどうするのかが気になります」(前出・同)

 先発ローテーションだが、戸郷翔征(24)山崎伊織(26)、井上温人(23)、グリフィン(29)は当確。5番手以降が赤星優志(25)、西舘勇陽(22)、平内龍太(26)、堀田賢慎(23)、横川凱(24)らを加えた面々での競争となる。「米スカウトが巨人の外国人投手をチェックしている」(米国人ライター)との情報もあるだけに、グリフィンとケラー(31)は来シーズンが見納めかもしれない。

 そうなると、26年以降の阿部巨人は先発投手の人員でも不安を抱えることになる。

「菅野と契約したオリオールズは育成のチームです。チームの勝ち頭であるコービン・バーンズ(30)の慰留には悲観的な見方がされており、菅野は働き甲斐のあるチームに入りましたが、球団は外部補強のベテランにはシビアな一面も秘めています。近年、投打のウィークポイントを外部のベテランで補ってきたものの、ほぼ全員が1年でチームを去っています。結果を残していても、です」(前出・米国人ライター)

 菅野とオリオールズの契約は1年(1300万ドル/約20億円)だ。外部補強のベテランに長居をさせないチームビジョンに従えば、菅野は来年オフ、再びフリーエージェントとなって新天地を探すことになる。25年オフ、36歳の年齢がネックになるため、巨人帰還となる可能性は高いと見るべきだろう。もっとも2年後、15勝を挙げた今季のようなピッチングができる保証はないわけだが。

 一発を秘めたバッターの補強に失敗し、その後継者はまだ育っていない。ウィークポイントを埋められないまま、ビッグネームを狙った補強のツケは、26年に露呈しそうだ。

デイリー新潮編集部

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