“歌怪獣”島津亜矢が「ソウル歌手」として世界デビュー きっかけは1本の映画との出会い

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

“歌怪獣”は世界を熱狂させるか? 卓越した歌唱力で聴衆を魅了し、“歌怪獣”の異名を持つ演歌歌手・島津亜矢が、レーベル「アトランティック・ジャパン」から世界デビューすることになった。「アヤ・シマヅ」名義のソウル歌手として、3月17日に第1弾楽曲「Think」が全世界同時配信される。演歌歌手が世界デビューするのは、12年前の2012年にジャズ歌手として世界進出した故・八代亜紀さんに続いて2人目の快挙だ。

 演歌歌手でありながらJ-POPも歌い、昨年は初めてポップス・ツアーを全国各地で繰り広げた島津。音楽業界では演歌歌手とポップス歌手との“二刀流歌怪獣”などと呼ばれたが、さらにソウル歌手としても活動していくことになる。

「演歌歌手であると同時に1人のシンガーとして、さまざまなジャンルの歌を歌わせて頂いてきたことは幸せなこと」

 と、自身の音楽活動を語るのは島津本人である。

「これからもジャンルにこだわらずに、さまざまな歌にチャレンジしていきたい」

 そうした意気込みが、今回のソウル・ミュージックへのチャレンジに繋がったという。

きっかけは1本の映画

 きっかけになったのは、2021年11月公開の映画「リスペクト」を観たことだった。本作は、ソウル歌手としてグラミー賞を20回受賞したアレサ・フランクリン(18年没=享年76)の生涯を描いた作品だ。少女の頃から抜群の歌唱力を誇っていったアレサが、ショービジネス界でスターとしての成功を収めていく物語で、この映画との出会いが島津に大きな刺激を与えた。

「アレサの人生はもちろんですが、彼女の歌声に大きな衝撃を受けました。おそれ多いのですが、いつか私もアレサさんのような歌を歌ってみたいと思いました」

 そんな島津の思いを知ったのが音楽プロデューサーの松尾潔氏だった。

 松尾氏はSPEEDやMISIA、宇多田ヒカル、平井堅、EXILEなどの作品に関わってきたことで知られる。数年来の付き合いだったことから「アレサの世界に、島津のボーカルで新たな息吹を吹き込めないか」と島津は提案されたという。

 この提案を受け、アレサで得た感銘と想いを「今歌うことで一人でも多くの人に届けたい」と意気投合。松尾氏が総合プロデューサーとなって今回のプロジェクトがスタートすることになった。そしてそのタイミングで、島津のボーカルに興味を抱いていたワーナーミュージック・ジャパンから「アレサの世界を描くなら」との打診が所属事務所の関係者に届いたという。ちょうど1年前のことだった。

次ページ:レーベルの壁を乗り越え…

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。