お茶は「最先端の健康飲料」だった! がんの成長、転移を予防…日本茶に豊富な成分「テアニン」とは

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カテキンが豊富な「二番茶」

 また、お茶が摘み取られる時期によっても、成分に違いが出る。

 晩春に収穫されるその年最初の「一番茶」は、栄養成分が豊富で、カテキンやテアニンの含有量も多い。一方、「二番茶」は一番茶に比べてテアニンなどの成分が少ないものの、夏に近づき強い日光が当たっているためカテキンの含有量は他の時期よりも多い。さらに遅い時期に摘み取られる番茶は、冬に近づき養分を蓄え始めた頃に摘み取られるため、糖類が多く含まれているという。

「特に番茶に含まれるポリサッカロイドという糖類には血糖値や血圧を下げる効果があることが分かっています。従って、食後や寝起きなど血糖値や血圧が上がりやすい時間帯に飲むと効果的だと思います」(同)

 現代社会では、コンビニや自販機で売られているペットボトル入りの緑茶も人気だが、

「“濃いお茶”や“特茶”でない限り、カテキンやカフェインの分量は急須で入れたものと比べて3分の2以下。テアニンはほとんど期待できません。冷たいお茶を飲みたいのであれば、茶葉から入れたお茶を冷やすか、茶葉をティーバッグにいれて水出しにするのがおすすめです。抗酸化作用を得たいのであれば1日350ミリグラム程度のカテキンを摂取するのが目安。湯飲み5杯分ほどを3時間おきくらいに飲むのが良いのではないでしょうか」(同)

 リラックス効果も得られて、健康長寿も手に入る。何よりお茶を入れることで得られるくつろぎは、私たちの人生をより一層、豊かなものにしてくれるだろう。

週刊新潮 2023年12月28日号掲載

特別読物「諸悪の根源『活性酸素』を除去 身近に“魔法のドリンク”『お茶』」より

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