【広末離婚】キャンドル氏は6000字声明、鳥羽氏はダンマリの「どっちもどっち論」 最後に残ったのは解放感だった

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 一応の決着を見せた“広末不倫”。男女問題を30年近く取材し『不倫の恋で苦しむ男たち』などの著作があるライターの亀山早苗氏は、夫婦それぞれが出したコメントをどう読んだのか。

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 7月23日、女優・広末涼子が離婚を発表した。彼女は、夫と話しあって離婚に至ったこと、子どもたちの親権は自分にあること、子どもたちへの取材は「容赦してほしい」こと、応援してくれた人へのお礼を淡々と述べた。およそ400字程度のコメントの最後に自分の名前を記してある。

 25日、夫であったキャンドル・ジュン氏が、代理人弁護士を通じて離婚についての声明文を出した。かつておこなった単独の記者会見以降、自らの言葉は封印すると決めたため、弁護士からの声明になったという。それでも、もちろんジュン氏の意に添ったものではあると断言されている。その文字数約6,000字。広末の15倍。

「はじめに」から始まり、「順氏が記者会見を行うに至った経緯」「順氏が記者会見で皆様にお伝えしたかったこと」「記者会見後における順氏の対応について」「夫婦間の問題を解決するに至った経緯について」「鳥羽氏との問題について」「最後に順氏が皆様にお伝えしたいこと」と、なんと7つものテーマに沿って書かれている。この方、広末に告げずに開いた会見でもそうだったが、とにかく言葉数が多い人ではある。

 今回の声明でわかったことは、広末、ジュン氏、そして広末の不倫相手である鳥羽周作シェフの当事者3人が弁護士を専任しており、弁護士を通して協議をしたことだ。

 声明には、とにかく「子どものため」という記載が多い。双方の子どもたちのことを考えて……が基本となってジュン氏は行動を起こしていたという。だから妻にも鳥羽氏にも慰謝料を請求せず、早期の解決を図ったということらしい。とはいえ、実際に子どもたちの声が表に出てきているわけではないから、子どもたちが鳥羽氏をどう思っているのかは明らかではない。

「子どもたちのため」に残る疑問

 不倫報道が出たあと、広末が子どもたちを連れて家を出たため、学校に通えなかったとジュン氏は言う。だが自宅でないところにいたのなら、学校には通えたのではないだろうか。このあたりがよくわからない。子どもたちに日常を取り戻すため、報道過熱を抑えるために記者会見を開いたというのだが、不倫発覚が6月7日、ジュン氏が会見を開いたのは18日。自分が会見を開いたら、報道はもっと過熱すると予測できなかったのだろうか。そして「子どもたちのため」と言いながら、3人の子どもたちの父親について言及したのはなぜなのか。

 離婚協議に至った理由もまた、「子ども」である。「順氏と子供達は十分なコミュニケーションをとることも叶わず、子供達の精神状態が心配となる出来事もいくつか見られ、順氏としては最悪の場合子供達の心が壊れてしまうのではと危惧するようになりました」というのだ。離れて住んでいてコミュニケーションがとれないのに、精神状態が心配になるできごとがいくつか見られたのは、どういう理由によるものなのだろうか。

 彼は会見でも妻は「正常ではない」と言っていた。今回の声明でも、あの記者会見で伝えたかったことのひとつに、「本件は、順氏から見て涼子氏が正常な考えの下で行ったことではないと考えており涼子氏自身を非難する意向はないこと」と明記している。ジュン氏にとっては、妻も子どももすぐに「精神状態が心配になる」対象なのだろうか。だとしたら、なぜ妻を病院に連れていくなどの行動を起こさなかったのだろう。

 今回、ジュン氏は鳥羽氏への慰謝料を請求しないと明言した。配偶者の不倫相手への慰謝料を請求できるのは、先進国においては日本だけだと言われている。そもそも、感情を金に転換するこの制度があることじたい、以前から不思議な感がある。今回、ジュン氏からすればもう鳥羽氏とはいっさい関わりたくないという気持ちが強いのだろう。泥仕合が繰り返されるだけなのだから。

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