スーツは「洋服の青山」で新幹線は普通席…ビッグモーター・兼重宏行社長の「ドケチ伝説」と2代目「MBA息子」の“傲慢LINE説教”

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 ヘッドライトのカバーを割る、ドライバーで車体に傷をつける、靴下に入れたゴルフボールで車体を叩く……。顧客から預かった車を故意に破損させ、保険金を水増し請求するという前代未聞の不祥事が発覚した中古車販売大手「ビッグモーター」。いったいトップはどのような人物なのか。元幹部が、社長と、“2代目”として実権を握っていた息子の“素顔”を明かす。

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事業計画書に記載されていた「狂ったように出店する」

「息子に社長業を任せるようになってから、どんどんおかしくなっていったと聞いています」

 こう語るのは、数年前までビッグモーターの中古車販売営業部門で幹部社員だったAさんだ。同社が急成長を遂げる最中、創業者である兼重宏行社長(71)の経営手腕を間近で見てきた人物である。

「もちろん、私がいた頃も世間一般に比べれば、長時間労働や上司のパワハラは日常的にありましたし、俗に言うブラック企業でした。ただ、バリバリの営業系企業ではありがちな範疇で、今回のように、顧客を裏切るよう上司が部下に強いるようなことはなかった」

 現在は全国に300店舗以上展開しているビッグモーターだが、Aさんが入社した時はまだ30店舗くらいだった。

「そこから200店舗までは凄まじいスピードでした。実際、事業計画書には、『狂ったように出店する』とそのまんまの表現で書かれていたくらいです。兼重さんは『(同業者の)ガリバーを捉えた。日本一を取る!』といつも社員たちにハッパをかけていました」

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