「女性であることをネガティブに捉えたことはない」 数々の人気番組を担当する舟崎彩乃が語るラジオ業界の舞台裏

エンタメ

  • ブックマーク

誰よりも自分自身がパーソナリティーを好きになる

――最後に、今後の目標を聞かせてください。

 具体的なことを言えば、来年2月18日に開催される「オードリーのオールナイトニッポン」の東京ドームでのイベントの成功が、今の一番の目標です。先日実際にオードリーのお二人と東京ドームに行って、ビジュアル撮影などを行ってきたんですけれど、やはり会場の大きさに圧倒されて……。若林さんもどこか緊張されているような、背筋をピッとただされているような印象でしたね。春日さんはとても喜ばれていて、お二人とも思うところがあるのだろうとその背中を見ていて感じました。

 広い会場を満員にしなくては、と焦る気持ちはありますが、それに向けてするべきなのは日々の放送の積み上げなのだろうと思います。オードリーさんの番組に限らず、リスナーさんに楽しんでもらえる、面白いと思ってもらえる番組を作っていかなくてはいけない。また、パーソナリティーの魅力を120%伝えるために、まずは誰よりも自分自身がパーソナリティーの皆さんのことを好きにならなくてはいけないとも感じます。乃木坂46の中で、久保さんは私の一番の“推し”ですし、中川家のお二人が出ている番組も日々チェックして、知らなかった一面や面白かったエピソードがあればお伝えするようにしています。もちろん皆さんが出ている番組を全てフォローすることはできないけれど、できることをして、知らないことは知っている話で補完して、誠意を伝えていくのが大事だと思います。

精神的にも物理的にも距離が近い

 業界に入っていちばん驚いたのは、パーソナリティーとスタッフの距離がとても近いことでした。長い時間をかけて友達のような信頼関係を構築する人もいれば、頼れる存在としてパーソナリティーの右腕のように活躍する人もいる。物理的な意味だけでなく、精神的にも、スタッフがパーソナリティーのすぐそばにいるように見えたんです。

 ラジオ業界は、テレビや他のコンテンツよりも関わる人間の数が少なく、その分コミュニケーションが密になります。だからこそ、互いの信頼関係が重要。私もその世界の一員ですから、パーソナリティーのことを誰よりも好きになり、その魅力をリスナーの皆さんにお伝えできるよう、これからもがんばります!

舟崎彩乃
1991年埼玉県生まれ。番組制作会社「ミックスゾーン」に所属し、ニッポン放送系列を中心に数々のラジオ番組のディレクターを務める。現在の担当番組は、「乃木坂46のオールナイトニッポン」「中川家ザ・ラジオショー」「オードリーのオールナイトニッポン」「櫻坂46こちら有楽町星空放送局」「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」「フワちゃんのオールナイトニッポン0(ZERO)」など。

デイリー新潮編集部

前へ 2 3 4 5 6 次へ

[6/6ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。