息子溺愛、老老介護疲れ… 猿之助事件の背景に「歪な母子関係」か
家族問題カウンセラーの山脇由貴子氏はこれまで児童虐待から小室問題など皇室関連まで多様なテーマを「家族」という切り口で語ってきた。そんな彼女が事件の背景として指摘するのは、歪(いびつ)な「母子」の有り様である。
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【写真10枚】29年前、慶應大1年生だった猿之助。やはり現在とは雰囲気が全く違う
事件の前日、家族会議が開かれ、一家心中の結論に至ったと(市川)猿之助さん(47)は供述していますが、父親の段四郎さん(76)は末期がんを患い、要介護状態で意思の疎通が難しかったといわれています。
つまり会議の中心は、猿之助さんと母親の延子さん(75)だったと考えられるのですが、以上からうかがえるのは、事件の背景に母と子の問題が大きく横たわっていたのではないか、ということです。
当時、猿之助さんは女性セブンに自身の性加害の問題が報じられようとしており、将来が見えない悲観的な心境だったのでしょう。
「楽になりたい」という気持ちか
一方、そんな猿之助さんを見て、母親である延子さんも「この子を救ってあげなきゃ」という気持ちになったはず。でも、どうすることもできないわけです。
延子さんは10年近く段四郎さんを老老介護しており、かなり疲弊していたと推察されます。そんな中で、梨園一家にとって何よりも大事な家名を汚す事態が生じてしまった。全ての重責が延子さんにのしかかっている状況に陥ったのです。
「もう私一人では抱えきれないから、それならいっそ家族一緒に死のう」
そんなふうに、延子さんの気持ちが一家心中に傾いていった可能性は大いにあり得る。状況から考えても「楽になりたい」という気持ちが強かったはずです。
母親は自分の子供がいくつになっても、その子の母親という意識が消えないものです。特に、延子さんにとって、猿之助さんは一人息子ですから、その思いは強かったでしょう。
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