【秋田・女性遺棄】マザー・テレサに憧れ平和活動をしていた女が「ヤクザの夫」のためにスコップを握るまで…父親は「頭がぐちゃぐちゃです」

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 警視庁は2年前から行方不明になっていた愛知県出身の加藤しのぶさん(当時48)の遺体を秋田県内の雑木林の中に遺棄したとして、6月7日、元暴力団組員の井上大輔(48)と元妻の土岐菜夏(34)ら5容疑者を死体遺棄容疑で逮捕した。土岐容疑者は加藤さんの遺体の処理に困った元夫を助けるため、土地を購入するなどの重要な役割を担っていた。地元の短大を卒業後、長崎で平和ボランティア活動に勤んでいた過去がある女は、いったいどこで道を踏み間違えたのか――。

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近隣住人が目撃していた「スコップを持った男女4、5人」

 JR秋田駅から田園地帯が広がる国道を約30分北上すると、「金足下刈」という地区に行き着く。甲子園での活躍で有名な金足農業高校のすぐ近くだ。国道から脇に入った、小さな集落の外れに加藤さんの遺体発見現場はあった。

 この土地で警視庁の捜索が始まったのは5月8日のことだった。

「警察は重機を入れるために、まずチェーンソーで何本もの樹木を切り取っていました。捜索があった2日間は、大勢のマスコミが駆けつけ、上空にはヘリが飛ぶし大変な騒ぎでした」(近隣住民)

 この雑木林には秋にキノコ採りのために地元民が入る程度で、集落の住人も滅多に足を踏み入れないという。とはいえ民家はすぐ近くにあり、近隣住民は1年半ほど前にこの土地の付近で怪しい動きがする4、5人の男女を目撃していた。

「雑木林の脇で見かけないトラックが長期間停車していたり、スコップを持った男女数名がいたと集落の中で話題になったことがあるんです。ただ、まさか本当に遺体が埋められているとは思いもしなかった」(別の近隣住民)

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