【西麻布・超セレブ保育園トラブル】設立者のリナ・ローズさんは何者か プラダジャパン元部長で会社を訴えた過去も
立ち入り検査の結果
==(×→〇)と記載されたポイント==
【1】乳児と幼児の保育場所が区画されている
【2】便所及び保育室専用の手洗い設備が設けられている
【3】基本的な発育チェックを毎月行っている
【4】調理・調乳に携わる職員の検便が実施されている
【5】感染症への対応が適切である
【6】児童安全の確保の配慮がなされている
【7】施設及びサービスに関する内容が掲示されている
一方、「×」のままとなっていたのは、《児童の避難に適した階段等が設けられている(3階以上の場合、保育室から300メートル以内)》だった。
日本人の多くが「インターナショナルスクール」と聞いて思い浮かべるのは、東京都調布市にあるアメリカンスクール・イン・ジャパン(ASIJ)だろう。
卒業生には、駐日大使を務めたエドウィン・O・ライシャワー(1910〜1990)、タレントのジョン・カビラ(64)、ソニーグループの社長を務めた平井一夫氏(62)、歌手の宇多田ヒカル(40)──など多くの有名人がいる。
ASIJは東京都認可の各種学校。アメリカの教育法令に基づく全日制の男女共学校であり、アーリーラーニングセンター(3歳から5歳までが対象=日本の幼稚園に相当)と第1学年から第12学年(日本の小学校・中学校・高等学校に相当)までのクラスが運営されている。
株式会社が運営する認可外保育施設とは、法的な位置づけも施設の規模も全く違うことが分かる。
子供を通わせていた芸能人
ASIJは文部科学省の学習指導要領に沿った教育が行われないことから、長年、日本の小・中・高校の卒業生とは見なされなかった。
しかし2003年に改正が行われ、第12学年を修了すると、日本の高等学校卒業者と対等な資格を得られることになった。
こうした事実を見ると、リナ・ローズさんが運営するスクールは「英語教育に力を入れている認可外保育園であって、インターナショナルスクールではない」と考える保護者がいても不思議はないだろう。
とはいえ、先に紹介した通り、保育園としては桁違いの学費が必要であるにもかかわらず、かなりの人気を集めていたようだ。
NEWSポストセブンは5月31日、「《500万円返金トラブル》麻布の高級インターナショナルスクールが怒りの反論声明 リナ・ローズ氏が2011年に創立、保護者には芸能人や一流アスリートも」との記事を配信した。
記事では教育系ライターが《麻布エリアにあり、子どもを通園させる芸能人や一流アスリートなども実際に複数名いました》と証言している。裕福な保護者が、子供を通わせていたようだ。
スクール側はInstagramに反論の文書を掲載した(註)。次回は加熱を続ける“インターナショナルスクール”業界の問題点について取り上げる。
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