【西麻布・超セレブ保育園トラブル】設立者のリナ・ローズさんは何者か プラダジャパン元部長で会社を訴えた過去も

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プラダが勝訴

 毎日新聞はプラダ側の《プラダのイメージを傷つけるいかなる非難も名誉棄損とみなし、断固反論する》とのコメントも掲載した。

 この訴訟について続報を伝えたのは、フランスのAFP通信が運営するAFPBB News(日本語電子版)だった。

 同年8月25日、「プラダジャパン、不当解雇を訴えた元販売部長を逆提訴」との記事を配信。当時、リナ・ローズさんは「ボブリース里奈」という名前だったようだ。

《イタリアの高級ブランド「プラダ(Prada)」の日本法人「プラダジャパン(Prada Jpan)」は、容姿などを理由に不当に解雇されたとして同社を訴えていた元販売担当部長のボブリース里奈(Rina Bovrisse)さんを逆提訴した》

 結果はプラダ側の勝訴。日テレNEWSは2012年12月26日、「プラダ元女性部長敗訴 セクハラ抗議で解雇」との記事を配信した。

《裁判は、「プラダジャパン」の元統括部長・ボヴリース里奈さん(38)が09年、上司から「プラダルックにしろ」「痩せろ」「君の醜さが恥ずかしい」などと言われて抗議したところ、解雇されたと主張して、会社に損害賠償などを求めていた》

《東京地裁は26日、「上司が『醜い』と発言したとは認められない」として、解雇は有効と判断した。また、「別ブランドの製品を身につけて出勤していたことを注意するのは社会通念上、相当」で、「体形に関する発言は配慮を欠いた面があるが、慰謝料を認めるほどではない」として、ボヴリースさん側の訴えを退けた》

スクールの開校

 翌13年、リナ・ローズさんはファッション誌「Grazia」3月号(講談社・休刊)の記事に登場した。

 この時の名前はリナ・シャトーさんだった。記事の書き出しには《リナ・シャトーさんは2年前表参道に(現在は原宿に移転)インターナショナルスクールを立ち上げた》とある。

《起業前はハイブランドのマーケット・アナリストなど、ファッション業界で華々しく活躍していた。居住地もNY、パリ、ハワイなど。その彼女がなぜ日本で、しかも“教育”のジャンルでの企業を目指したのか?》

 この問いかけにリナ・ローズさんは次のように説明する。

《私自身、13歳で海外に出て以来、世界中で学びました。その経験を通して、語学が堪能で、自分の個性を主張できれば世界中どこでだって、自由に生きていけることを実感してきたのです。しかし、残念ながら日本の幼児教育のスタイルでは、語学力を磨き、確かな判断力を培うのはなかなか難しい……。だからこそ、このような学びの場を作る必要があると思ったのです》

 記事は《息子の存在も大きかった》と指摘し、リナ・ローズさんは《彼が2歳になるまでは、会社員としてそれはハードに働いていました》と振り返った。

《息子の成長を実感する余裕のないまま毎日が過ぎていく中、子育てと仕事の理想的な環境は、起業でしか作れないと思いました。また母となったことで価値観が変わり、興味の中心がファッションではなく“教育”へと変わったことも理由のひとつでしたね》

《彼女の夢はさらに広がっていく》──この一文のあとリナ・ローズさんは《いずれは海外にも開校して、よりグローバルなスクールにしたいです》と抱負を語った。

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