警視庁が捜査 中堅不動産「リベレステ」が手掛けた「抱き合わせ融資」は“闇金”並みの高金利

ビジネス

  • ブックマーク

Advertisement

1500万円のマンション

 埼玉県草加市に本社を構える「リベレステ」は、売上高60億円の中堅不動産会社だ。創業者の河合純二社長(74)は競走馬の馬主としても知られ、昨年12月の「チャンピオンズカップ」では所有馬の「ジュンライトボルト」が初のGI制覇を果たしている。そのリベレステの本社や河合社長の自宅などに、今年3月、警視庁生活経済課の家宅捜索が入った。「抱き合わせ融資」による出資法違反の疑いだった。(註・5月24日に逮捕)

 ***

 不動産業のかたわら、1991年9月に貸金業免許を取得し金融業にも乗り出したリベレステ。2000年12月には、株式の店頭公開に漕ぎつけている。歴とした東証スタンダード上場企業でありながら、闇金と変わらないビジネスに手を染めていたのか。

 ホテルチェーンの元代表によると、15年9月、リベレステがホテルの運営会社に1億円を融資する契約を締結した。返済期限は2カ月後。事業資金に関するノンバンクからの借り換えが目的だった。

「利息は13%でしたから、上限金利の15%内でした。一方で、河合さんは融資の条件として、北海道千歳市にリベレステが持つマンションの一室を1500万円で購入することを要求してきました。“抱き合わせ融資”の指摘を避けるためか、個人名義での取得をゴリ押しした。ノンバンクには返済の意向を伝えていたので、やむなく、その条件を呑むほかありませんでした」

次ページ:優越的地位の濫用

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。