「自民党ブランドが落ちている」 サミット後の解散の可能性は? 補選では「不倫路チュー男」以外が当選

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

 岸田政権の命運がかかる「伝家の宝刀」はいつ抜かれるのか。衆院解散への試金石となった4月23日投開票の五つの補選を4勝1敗と思わぬ“好成績”で終え、5月のG7広島サミット後の解散もささやかれている。が、そうは問屋が卸さないようで……。

 ***

 全国で繰り広げられた激闘から一夜明け、岸田文雄総理(65)は記者団にこう語った。

「国民の声を踏まえ政治を力強く進めたい」

「いま(衆院)解散・総選挙については考えていない」

 その堅い表情とは裏腹に、選挙の結果だけを見れば、当初の予想をいい意味で裏切ったといえよう。五つの選挙区で行われた補選のうち、負けたのは和歌山1区のみなのだ。

 政治部デスクが言う。

「選挙前、自民党は5選挙区のうち三つの議席を確保していました。ですから、3勝2敗が最低限の目標だとされていた。そこから一つ勝利を積み上げたのですから、茂木敏充幹事長は安堵(あんど)していますよ」

「不倫スキャンダルを起こした者同士を並べるなんて…」

 ただし、和歌山1区には厳しい視線が注がれている。

 そもそも自民党から立候補していた門博文氏は2015年、本誌(「週刊新潮」)に中川郁子衆院議員との“不倫路チュー”写真を撮られたお方である。創価学会婦人部の動きが鈍くなるほど選挙前から印象は最悪だった。手厳しく語るのは県政関係者だ。

「門さんは選挙戦の最中、演説会場などで何度も土下座して悲愴感を漂わせるも、場はいつもしらけムードでした。さらに、20日には参院議員の今井絵理子さんが来県し、演説をしたのですが、彼女も神戸市議(当時)と不倫をしていた身。不倫スキャンダルを起こした者同士を並べるなんてどんなブラックジョークなのでしょう。演説は100人も集まらず、寂しいものでした」

 支持が広がらない危機に岸田総理は2度も和歌山入りを果たした。門氏のため、最初に来県した際は、手製のパイプ爆弾で襲撃され、命の危険にさらされたのは周知の通り。敗北に森山裕選対委員長はおかんむりで「和歌山がしっかりしていれば党幹部をあんなに投入しなくても済んだ」と激怒したという。

次ページ:急ピッチで候補者調整

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。